2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23922005
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
浦井 誠 石川工業高等専門学校, 技術教育支援センター, 技術職員
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Keywords | ロボット / 側溝の清掃 |
Research Abstract |
田舎では地域住民によって公共施設周辺や道路の清掃活動が労働奉仕の形で行われ、住環境保全と地域環境の美化に寄与している。側溝には土砂、枯葉、一般ゴミが溜まりやすく、これらの除去は機能の維持、住環境保全の意味からも重要な作業であるが、高齢化社会となり、この清掃活動は重労働であり困難な場合が多い。 そこで本研究では、住環境整備作業を行う上で、できるだけ少ない側溝蓋の着脱回数で軽作業化を図り、わずかの人数でいつでも側溝内の清掃除去作業ができる移動型の作業ロボットの開発を目指した。 ○研究実施内容 (1)住環境整備作業を実施する現地調査・確認と写真による記録 ・側溝蓋の重さ、土砂やゴミの堆積状況、種類、量、除去に必要な労力を検討した。 (2)側溝蓋取り外し器具のwebによる調査と設計・製作 ・軽量で扱い易く、安価で小型で簡単に準備・収納できることを基本に調査・考察し、押してやることで側溝内を移動できる蓋除去リフタを製作した。 (3)清掃作業ロボットの仕様策定と設計・製作 ・重量は10kg以下、手動操縦により動き、移動速度は1~2km/hの目標で製作した。 実機の重量は7kg、移動速度は1.3km/hとなり、ロボット本体上部にCCDカメラ、LEDライトを搭載し、作業者がモニタを通して確認でき、状況に応じた作業ができるようにした。 ○研究成果として以下のことが分かった。あわせて今後の課題も明らかとなった。 ・ロボットの防水と回収ゴミ・土砂をある程度溜められるようにしなければならないので、目標の10kg以下とすることは難しい。 ・人間が屈んで側溝内のロボットが回収したゴミ等を取り出さねばならず、また製作の蓋除去リフタも高齢者には負担が大きい。 ・側溝の底面だけでなく、側面も同時に清掃できるような機構にする。 実用には程遠く、満足できるものではない。仕様から考え直して今後も継続して取り組んでいく予定である。
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