2011 Fiscal Year Annual Research Report
小型無線モジュールを活用したヤンバルクイナロードキル回避システムの開発
Project/Area Number |
23924010
|
Research Institution | Okinawa National College of Technology |
Principal Investigator |
藏屋 英介 独立行政法人国立高等専門学校機構沖縄工業高等専門学校, 技術支援室, 技術専門員
|
Keywords | ヤンバルクイナ / 小型無線モジュール / ロードキル回避システム |
Research Abstract |
本研究では、これまでの「ヤンバルクイナロードキル回避システム」に無線化技術やネットワーク技術を導入し、複数のシステムを機能的にリンクさせた「ヤンバルクイナのロードキルを回避するための新たなネットワークシステム」の開発を行った。ネットワークシステムの構築を実現するために、複数の装置を容易に製作でき、無線化技術にも対応できるような新たな制御装置の開発を行った。さらに制御装置を開発するにあたり、無線化技術を導入し、車両を検知するセンサーと警告音発生装置の双方向通信を実現させた。無線技術の導入に合わせ、センサーと警告音発生装置に車両検知信号の中継機能を持たせることにより見通しが悪いポイントでも確実に通行する車両を検知し、ヤンバルクイナの出現するポイントに設置した複数の警告音発生装置を順次作動させ、試験区間を網羅するシステムを構築した。今回、特定小電力無線伝送ユニットなどの無線化技術を導入することにより警告音発生装置の双方向通信を実現できた。このことにより、今まで1対1でしか動作させることができなかったが複数のシステムを同時にコントロールできるようになり、さらに中継装置の開発により地理的制約も克服することができた。制御装置を新たに設計、開発したことで、容易に増設ができるようになり、無線化技術の導入によって「小型無線モジュールを活用したヤンバルクイナロードキル回避システム」を実現することができた。あわせて現地における環境音を解析し、効果的な警報音の解析も行った。 本研究で開発したシステムを用いた実地試験では、ヤンバルクイナが警報音に敏感に反応し、茂みに戻ろうとする行動が確認できた。また、ガードレールに止まっていたカラスも、車両の接近に伴う警報音発生装置の音声に反応し、飛び立つ様子が観察されるなどヤンバルクイナのみならずその他の鳥類にも効果があることが明らかとなった。
|
Research Products
(3 results)