2011 Fiscal Year Annual Research Report
ポータブルウインチを用いた木材の搬出・収穫体験プログラムの開発
Project/Area Number |
23925013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 俊浩 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 技術専門職員
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Keywords | ポータブルウインチ / 木材の収穫 / 体験プログラム |
Research Abstract |
研究目的 本研究では、ポータブルウインチを用いて、市民を対象とした木材搬出、収穫の体験プログラムを設定し、実際にプログラムを実施する。体験プログラム参加者へのアンケート調査等によって、木材の搬出、収穫作業体験が与える市民の森林に対する意識の変化や、保健休養の効果を検証し、最終的に検証結果を反映させた効果的な体験プログラムの確立していく。 研究方法 2011年10月に東京大学演習林富士癒しの森研究所(旧富士演習林)において、参加者9名による日帰り体験プログラムを実施した。体験プログラムは、事前にポータブルウインチによる搬出作業の時間観測によって一般市民に適切と考えられる作業量、スケジュールとした。また、機材の名称や操作手順等を掲載した簡易マニュアルを配布し、昼食には、木材(薪)を利用して調理する食事メニュー等を準備した。参加者を対象に属性や森林に関わる経験値を把握するための設問を含めたアンケートを実施し、アンケートの結果から参加者の意識の変化やプログラムの保険休養の効果を検証した。 研究成果 アンケート調査から、すべての参加者はなんらかの森林内での野外活動を行っていた。今回設定のポータブルウインチでの木材搬出・収穫作業は、技術的、体力的な負荷は軽く、かえって物足りなさを感じているようであったが、木材を収穫し、その結果森林が整備される作業については、全員が楽しい作業であると感じていた。特に数名の参加者は、楽しさを強く感じていた。これまで一般市民に体験させることが困難であった木材の搬出・収穫作業がポータブルウインチを用いることで可能であり、本プログラムを体験することで、森林の整備、木材の有効活用といった観点での教育効果と森林浴やハイキングとは違った質の保険休養の効果が得られることが示唆された。今回設定の内容、スケジュールは適切と考えられるが、体験プログラムの普及には、企画のイベント性を考慮することが重要であると考えられた。
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