2011 Fiscal Year Annual Research Report
PCR-RFLP法を用いたミトコンドリアDNA多型解析方法の検討
Project/Area Number |
23930001
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Research Institution | 東武医学技術専門学校 |
Principal Investigator |
石橋 佳朋 東武医学技術専門学校, 教務, 検査科長
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Keywords | ミトコンドリアDNA / ハプログループ |
Research Abstract |
【目的】ミトコンドリアDNA(以下、mtDNA)は、核DNAよりも5~10倍早く変異し、母糸遺伝するため、集団遺伝学の研究対象として用いられる。2004年Tanaka^<1)>らにより、東アジアから日本を対象に、mtDNAの全塩基配列を用いたハプログループの分類が行われた。本研究では、このハプログループの分類が、mtDNAの全塩基配列を調べることなく、PCR-RFLP法のみで行えないか検討を行うことを目的としている。 【方法】 1.mtDNAは、静脈血より、EZNA Blood DNAキットを用いて抽出を行った。 2.D4,D5,N,M分類 mtDNAの5178と10398を標的としてPCR増幅後、制限酵素AluIで消化した。 3.N9b及びN9b以外のNの分類 mtDNAの13183を標的としてPCR増幅後、制限酵素Tsp45I(MaeIIIと比較)で消化した。 4.N9a及びN9a以外のNの分類 mtDNAの12358を標的としてPCR増幅後、制限酵素SfcIで消化した。 5.M7a及びM7a以外の鼠の分類 mtDNAの4958を標的としてPCR増幅後、制限酵素NlaIIIで消化した。 【研究成果】 1.PCR増幅条件(全方法) 変性剤無し、アニーリング温度55℃の条件で、単一バンドかつ高増幅が認められた。 2.制限酵素処理(全方法) 0.4U(1反応)で完全に消化された。ハプログループN9bの分類では、制限酵素MaeIIIと同等の結果が得られた。 3.塩基配列の確認 無作為抽出した検体を用いて、塩基醗列を確認したところ、PCR-RFLP法と同等の結果が得られた。 4.まとめ 方法1から5により、D4,D5,N9a,N9b,N9a/b以外のN,M7a,M7a以外のMの7つのmtDNAハプログループ分類が可能であることがわかった。 ※1)Tanaka et al.(2004) Genome Res. 14, 1832-1850
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Research Products
(1 results)