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2011 Fiscal Year Annual Research Report

マラリア肝細胞期研究に必要なスポロゾイト回収量の改善

Research Project

Project/Area Number 23930011
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

木村 一美  長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 技術職員

Keywordsマラリア / 蚊 / 抗生物質
Research Abstract

【目的】マラリア感染能を持つハマダラカは、マラリア原虫(スポロゾイト)を唾液腺に保持しており、動物を吸血すると原虫が動物の体内に侵入し、血流に乗って肝細胞に感染して肝細胞期マラリアとなる。肝細胞期マラリア研究において、感染仮定を実験的に再現するには、唾液腺のスポロゾイトを回収して実験動物に感染させる。本研究では、安定的に十分量のスポロゾイトを回収する方法を明らかにすることを目的とする。
【方法】蚊の腸内細菌が、体内におけるマラリア原虫の増殖を抑制することが示唆されている。蚊に抗生物質を投与して、蚊の腸内を殺菌することによりスポロゾイトの回収量が上昇するかどうかを検討した。蚊の成虫には餌として3%砂糖水を脱脂綿に含ませたものを与えている。この餌の中に、抗生物質を添加し、蚊を飼育した。抗生物質として、本研ではアンピシリン、ペニシリン/ストレプトマイシンを使用した。マラリア感染能を持たせる為、マラリア感染マウスを吸血させ、20-24日後に蚊の唾液腺にマラリア原虫スポロゾイトが集まるので、唾液腺からスポロゾイトを回収し、抗生物質投与群と非投与群でスポロゾイト回収量を比較した。
【結果、考察】蚊一匹あたりのスポロゾイト回収量を比較したところ、抗生物質非投与群を1としたときに、アンピシリン投与群では0.56±0.77、ペニシリン/ストレプトマイシン投与群では0.82±0.33であった。いずれも抗生物質投与によるスポロゾイトの回収量に有意な増加は見られなかった。
抗生物質を添加した餌にはカビの発生が見られた。これは、当研究施設のローカルな問題であると思われるが、抗生物質を投与しなかった餌ではカビは発生しなかったので、抗生物質を投与する事で、カビの発生を抑えていた細菌類を殺してしまった可能性、またその事がスポロゾイト回収量に影響した可能性がある。今後は他の抗生物質の使用などを検討する必要がある。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] マラリア肝細胞期における抗原提示機構の解析2012

    • Author(s)
      木村一美
    • Organizer
      第81回日本寄生虫学会
    • Place of Presentation
      兵庫医科大学
    • Year and Date
      2012-03-23
  • [Presentation] モデル抗原組換えマラリア原虫を用いた肝細胞期防御免疫応答の解析2011

    • Author(s)
      木村一美
    • Organizer
      第40回日本免疫学会
    • Place of Presentation
      幕張メッセ
    • Year and Date
      2011-11-27
  • [Presentation] マラリア肝細胞期におけるCD8+とCD4+T細胞のエフェクター機構の解析2011

    • Author(s)
      木村一美
    • Organizer
      第80回日本寄生虫学会
    • Place of Presentation
      東京慈恵会医科大学
    • Year and Date
      2011-07-18

URL: 

Published: 2013-06-25  

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