2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study of lepton-quark interactions with the LHC neutrinos
Project/Area Number |
23H00103
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
有賀 昭貴 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (20377922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 智子 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (00802208)
佐藤 修 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 特任准教授 (20377964)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ニュートリノ / LHC / レプトン普遍性 |
Outline of Annual Research Achievements |
帰国発展研究を中断して本基盤Aに切り替え、研究テーマとなるレプトン・クォーク相互作用の研究を推進した。FASER実験とNA65/DsTau実験という2つの実験のデータ取得が2023年の主要な課題であった。双方、名古屋大でエマルジョン検出器を生産し、千葉大もしくは九州大にて前処理をしたのちCERN(ジュネーブ)へ輸送し、現地で組み立てとデータ取得を行った。 FASER実験は予定している2022-2025年のデータ取得期間の2年目に対応した。CERN-LHC加速器の不調により予定していた半分のニュートリノデータ取得(30 fb^-1)にとどまり、用意した検出器は2024年度に使用することとした。物理解析面では2022年に取得したデータを使い解析体制の構築を行った。エマルジョン検出器を用いたサブサンプル(10 fb^-1の陽子衝突と130kgの検出器)の解析を行い、4電子ニュートリノと8ミューニュートリノをレプトンフレーバーを同定しながらそれぞれ5σを超える統計的優位性で検出し、史上初めてTeVエネルギー領域でのニュートリノ反応断面積を求めた。この結果を研究代表者がMORIOND EW 2024コンファレンスで報告をした。並行して2023年夏にCERN-SPS加速器を用いたテストビーム実験を行った。高エネルギー電磁シャワーのエネルギー構成のサンプルの作成に成功した。 DsTau実験では予定していた陽子・原子核反応の統計をためることに成功し2021年-2023年の3年間をかけたデータ取得期間を終了した。陽子・タングステン反応の断面積の測定、チャーム検出アルゴリズムの開発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FASER実験についてデータ取得は加速器のトラブルで問題があったがその分は2024年度に埋め合わせることになっている。データ解析は順調に進んでおり、未開拓のエネルギー領域におけるニュートリノ反応断面積という物理結果を報告することができた。大きい統計・系統エラー範囲内でレプトン普遍性と矛盾のない結果を得た。 DsTau実験では2021年2022年度のランに比べて2.5倍と言う量的にチャレンジングなデータ取得となったが滞りなく終了することができた。 また、本研究に関わった4名の修士学生(千葉大学)を修了させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
FASER実験に関しては2024年度のデータ取得を遂行する。すでに取得した70 fb^-1に加え、本年度は20-30 fb^-1のデータ取得を期待している。並行して、エマルジョン検出器からのデータの読み出し・処理の両方を加速し、2024年度中にニュートリノ反応検出数を10倍にする。これを用いて電子・ミューニュートリノの微分生成断面積、およびそれぞれの荷電カレント反応から生成されるであろうチャーム粒子の検出を確立する。一方で、夏にCERNのSPS加速器を用いたテストビーム実験を予定している。これにより高エネルギーミューオンの電磁多重散乱による運動量測定について実証する。 DsTau実験は名古屋大学における高速読み出し、陽子・原子核反応によるチャーム粒子対生成の研究を加速させる。一方で千葉大学に精密読み出し装置の開発を進める。
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Research Products
(33 results)