2023 Fiscal Year Annual Research Report
通級による指導の体験学習を含む発達障害に関する障害理解教育授業プログラムの開発
Project/Area Number |
23H05106
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Research Institution | 大和高田市立浮孔西小学校 |
Principal Investigator |
安里 健志 大和高田市立浮孔西小学校, 公立小学校教諭
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 障害理解教育通 / 通級による指導 / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
〇研究目的 本研究の目的は、通級指導担当教員が小学校の通常学級において実施する「発達障害に関する障害理解教育」の授業について考案した上で実践することで、障害理解指導プログラムの開発を行うことが目的である。 〇研究方法 体験学習中心ではなく障害理解に関する時間を確保すること、障害や障害者に対する同情や憐憫といった理解に留まらずに障害を理解させることなど、これまでの実践上の課題を踏まえた障害理解指導プログラムを開発する。その上で、通級による児童が在籍するX県内公立小学校の小学5年生を対象として、開発した指導プログラムを実施する。児童のふり返り記述や実践のプロトコル分析から、実践の効果を分析し、プログラムの効果を検討する。 〇研究成果 開発した障害理解指導プログラムでは、発達障害の中でも特にディスレクシアに関する障害について理解させるような内容にすることができた。通級指導の体験学習にとどまらず、読むことに関する疑似体験学習を取り入れたり、ICFの考え方にもとづく障害を理解させるための学習にしたりすることで、周囲児童の障害観の変容が見られたことから、本研究で実施した障害理解指導プログラムの有効性を確認することができた。また、3時間での指導プログラムとしたことで、発達障害への理解だけでなく通級指導への理解や自己理解などについても指導して効果が得られたことから、単発で終わる障害理解教育ではなく系統性をもたせて実践することが大切であることも明らかとなった。今後は、児童の障害に対する変容を測定することができる尺度の開発を行い、実施した障害理解指導プログラムにエビデンスをもたせることが必要だと考える。
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Research Products
(1 results)