2023 Fiscal Year Research-status Report
A Comparative Study of Faulkner and McCarthy from the Perspective of the Development of the Literature of the American South
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23K00357
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大地 真介 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (50330650)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | アメリカ文学 / ウィリアム・フォークナー / コーマック・マッカーシー / アメリカ南部 |
Outline of Annual Research Achievements |
筆者は、本科学研究費助成により、アメリカ南部文学で双璧をなすウィリアム・フォークナーとコーマック・マッカーシーの比較研究をしているが、令和5年度は、マッカーシーの代表作Blood Meridianがフォークナー文学から南部性を引き継いでいることを指摘する “Cormac McCarthy and William Faulkner: The Boundary Crossing of Southern Racist Violence in Blood Meridian”というタイトルの英語論文を著名な国際学術雑誌に投稿し、現在結果待ちの状況である。 9月には、大阪大学も協賛している国際学会The 4th Barcelona Conference on Arts, Media & Cultureにおいて、 “A Comparative Study of Cormac McCarthy’s Border Trilogy and William Faulkner’s Works”というタイトルで口頭発表した。本論考は、上記の論文を引用しているため、上記の論文が掲載されるのを待って国内外の主要な学術雑誌に投稿する。 11月には諏訪部浩一東京大学准教授の編集による『アメリカ文学入門(新版)』が三修社から出版されたが、同書は旧版を全面改訂し、なおかつページ数も大幅に増やしている。筆者の担当項目の一つである「地域性」の項目は、アメリカ南部文学についての論考であり、フォークナーとマッカーシーに言及している。 令和6年度10月には、日本映画学会顧問の杉野健太郎信州大学教授との共編著『アメリカ映画史入門』が三修社から出版されることが確定している。本書で筆者は、フォークナーと映画の関係について繰り返し論じている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述したように、令和5年度に国際学術雑誌に投稿した “Cormac McCarthy and William Faulkner: The Boundary Crossing of Southern Racist Violence in Blood Meridian”という論文が現在結果待ちであるため、9月に国際学会で口頭発表した “A Comparative Study of Cormac McCarthy’s Border Trilogy and William Faulkner’s Works”という論考を投稿できない状況だが、本研究はおおむね順調に進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度においては、マッカーシーのデビュー作The Orchard Keeperについて論文を執筆している。その論文を海外で開催される国際学会で口頭発表することが決定しており、その論文を国内外の主要な学術雑誌に投稿するつもりである。令和8年9月には、「アメリカ作家と〈南部〉」というタイトルの日本ウィリアム・フォークナー協会全国大会シンポジウムで司会と発表を担当する予定である。
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