2023 Fiscal Year Research-status Report
The role of peer reflective dialogues in developing autonomous learners
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23K00763
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Research Institution | Kobe Shoin Women's University |
Principal Investigator |
山下 尚子 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 准教授 (90780833)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 自律学習 / メタ認知 / 省察的対話 |
Outline of Annual Research Achievements |
語学力を向上するためには、授業外でも主体的に学習に取り組む必要がある。学習を習慣化し、語学力を着実に つけるためには、「自律性」(学習者が自分の学習に関する意思決定を自ら行い、学習や感情を管理し目標を達成する力)が鍵となる。本研究では、自律性の育成過程で重要な他者との省察的対話を、従来型の教員対学習者という構図ではなく、同じクラスにいる学習者同士の対話構図と して導入し、学習者同士の省察的対話が自律性を育成する手法として有効かを検証し、新たな手法を明らかにする。本研究の目的は、学習者のクラスメートとの定期的な省察的対話が、学習者の自律性を高めることにどのように貢献するのかを検証することである。具体的には、申請者が開発した自己省察と他者との省察的対話の二輪を軸としたトレーニングプログラムを行い、クラスメートとの定期的な省察的対話が学習者のメタ認知の信念の構築・再構築につながり、直面する学習課題・自己管理課題へのアプローチを調整し、学習を習慣化することにつながっているのかを見る。 本年度は初年度であった。初年度の研究実績は、研究で使用する申請者が開発している「自律性育成習慣化トレーニングプログラム」のコンテンツを追加開発したことである。具体的には、学習者が毎週記入する分析ワークシートと他者との省察的対話後のワークシートに加え、また違う視点で学習成果を省察するためのワークを開発し、パイロットとして実験的に使え、その省察的ワークシートの学習者からのフィードバックと申請者から見た教材の質向上のために必要なことを見つけられたことである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で使用する「自律性育成習慣化トレーニングプログラム」のコンテンツを追加開発できたこと、その使用感について使用した学習者から意見を聞けたからである。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者が開発した自己省察と他者との省察的対話の二輪を軸とした「自律性育成習慣化トレーニングプログラム」を行い、クラスメートとの定期的な省察的対話が学習者のメタ認知の信念の構築・再構築につながり、直面する学習課題・自己管理課題へのアプローチを調整し、学習を習慣化することにつながっているのかを検証するためのデータを取り始める。
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Causes of Carryover |
本研究のデータ採取を進めるにあたり必要な経費がかかるということ、データを分析し、本トレーニングプログラムのコンテンツの活用について適宜国際学会で発表していくという計画があるため。
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