2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K01328
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
中井 大介 近畿大学, 経済学部, 教授 (70454634)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 功利主義 / 概念史 / 経済思想 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は概念史の手法を用いた「utilitarianism/utilitarian」の歴史的用例の調査を中心に研究を実施し、現時点での成果を国際学会(The International Society for Utilitarian Studies 16th International Conference)で報告した(「A Conceptual History of Utilitarianism: Through the Reactions of Economists」2023年7月6日 LUISS Guido Carli)。功利主義研究の成果として、単著論文「功利主義へのリアクション(2) ―経済理論との交錯―」『生駒経済論叢』2023年7月、共著書『James Mill, John Stuart Mill, and the History of Economic Thought』Routledge2023年12月(担当John Stuart Mill, Sidgwick, and the Philosophical Foundations of Political Economy)を刊行した。その他概念史の手法を取り入れた研究成果として、日本イギリス哲学会第48回研究大会シンポジウムにて、研究報告「経済学トライポスの創設と経済学の独立性 ――PPE との比較から――」(2024年3月24日東京大学)を行った。また、学会誌上で書評「Alex Millmow The Gypsy Economist: The Life and Times of Colin Clark Singapore: Palgrave Macmillan, 2021」『The History of Economic Thought』65(1) 61-62 2023年7月を刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述のように概念史的手法を用いた調査を歴史史料アーカイブズ(デジタルデータベース)等を活用しながら進展させ、その成果の一端を著書・論文や国内外での学会報告を通じて公表する事が出来た。さらに、ケンブリッジ大学での経済学部(経済学トライポス)創設に関する現地史料調査も実施し、上述のようにその成果の一端を学会シンポジウムで報告することが出来たためである。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き概念史の手法を主軸に据えながら、「utilitarianism/utilitarian」の歴史的用例の調査をデジタル・アーカイブズや現地史料調査(Cambridge University Library, Manuscript Room)を通じて進展させることで、Utilitarianismという概念の形成や変容をよりいっそう精密に検証していくことにしたい。さらにその研究成果を精力的に公表していく事にしたい。
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Causes of Carryover |
2024年度にイギリスに渡航し、現地史料調査等を実施する予定であるが、円安や航空券代の高騰している状況にある。そこで次年度使用額と2024年度の予定額を合算するなどの工夫をして、現地史料調査を実施する必要が称したため。
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Research Products
(4 results)