2023 Fiscal Year Research-status Report
アメーバ経営における企業のライフサイクルと企業活動の研究
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23K01539
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
武田 寛 北九州市立大学, 大学院マネジメント研究科, 教授 (70405546)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | アメーバ経営 / 企業のライフサイクル / 持続可能成長率 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、アメーバ経営における企業のライフサイクルと企業活動の研究を行い、企業の持続可能成長率に関する論文を執筆した。持続可能成長率は、企業が追加的な株式発行をしないで、かつ、財務レバレッジを維持する場合の最大の成長率である。論文「企業の持続可能成長率を巡る理論と実践」では、以下の成果を得た。第一に、持続可能成長率を巡る理論として、持続可能成長率と財務比率との関係、持続可能成長率と売上高成長率との関係と企業の財務行動、持続可能成長率とキャッシュフローとの関係について整理した。この中で、持続可能成長率と営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローとの関係については、企業のライフサイクルにおける知見が応用できる。第二に、事例研究として、アメーバ経営を実践している京セラ株式会社の経営について、持続可能成長率を中心に分析と考察を行った。 このように、アメーバ経営における企業のライフサイクルと企業活動について、持続可能成長率の観点から分析したことは、独自の視点による分析であり、意義がある。また、この方法は、アメーバ経営における企業のライフサイクルと企業活動にとどまらず、他の企業の分析にも応用できる点は重要である。この方法によって、今後、持続可能成長率の視点から、アメーバ経営をしている企業と、アメーバ経営をしていない企業とを比較することによって、アメーバ経営の本質を追究できる可能性があるので、大きな意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、アメーバ経営における企業のライフサイクルと企業活動の研究を行い、論文「企業の持続可能成長率を巡る理論と実践」を公表した。この論文によって、アメーバ経営における企業のライフサイクルと企業活動について、持続可能成長率の観点から分析することができた。別言すると、京セラ株式会社における、企業のライフサイクルと財務政策と経営理念の関係について分析することができた。 以上の進捗状況から区分(2)とした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、「企業のライフサイクルと投資行動」と、「企業のライフサイクルと財務政策」の研究を中心に行う。特に、企業のライフサイクルと、投資行動や財務政策の具体的な内容との関係を明らかにする。また投資行動や財務政策と、経営理念との相互関係についても分析を深めることとしたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、パソコンの購入を予定していたが、製品動向を見極める必要が生じたので、次年度以降に購入するため。 使用計画は、1. 経営関係図書・企業のライフサイクル関係図書、2. パソコン・統計ソフト・プリンタ・パソコン関連の消耗品、3. 調査研究・成果発表に関わる旅費、4. 英語論文の校閲などである。
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Research Products
(1 results)