2023 Fiscal Year Research-status Report
Building a library exhibition model for reducing dementia stigma
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23K01841
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
呑海 沙織 筑波大学, 図書館情報メディア系(副学長), 副学長 (60523173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 将季 筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (20875108)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 図書館サービス / 図書館展示 / 認知症支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究「認知症スティグマ低減のための図書館展示モデルの構築」は、認知症スティグマを低減することを目的として、認知症に関する知識獲得の場をデザインするとともに、そのモデルを構築することである。なお本研究では、セルフスティグマではなく、パブリックスティグマ(認知症者やその家族以外の一般の人々が認知症者にもつ偏見や差別)に焦点をあてる。具体的には、図書館をフィールドとして、認知症に関する資料の展示モデルを構築する。図書館は、「認知症施策推進大綱」において情報発信の役割が期待されている。また、誰もが利用することができ、全国的なネットワークを形成し、知識伝達において長い歴史をもつ図書館は、パブリックスティグマの低減に資するフィールドとして最適である。 研究課題(1)は、図書館における認知症コーナーの実態の把握と課題の抽出、研究課題(2)は、図書館における認知症に関する展示モデルの構築、研究課題(3)は、図書館の認知症展示によるスティグマ低減の効果の検証である。 第1年度である2023年度においては、図書館における認知症に関連する情報の効果的な提供方法を検討することを目的として、認知症情報の探索と図書館による情報提供のニーズに関する質問紙調査を実施した。また、公立図書館と連携して時限的に認知症コーナーを設置し、当該サービスの利用者への質問紙調査を実施することによって当該サービスの課題抽出を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
認知症情報の探索と図書館による情報提供のニーズに関する質問紙調査を実施するとともに、公立図書館と連携して時限的に認知症コーナーを設置し、当該サービスの利用者への質問紙調査を実施することによって当該サービスの課題抽出を行うなど、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
認知症情報の探索と図書館による情報提供のニーズに関する質問紙調査の分析をおこなうとともに、サービス提供者への聞き取り調査等を実施することによって、認知症情報に関する展示の課題分析を行う。
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Causes of Carryover |
認知症コーナーのプロトタイプの実装を先行させたため、認知症コーナーの実地調査が限定的となった。次年度は、さらなる実地調査を実行するとともに、認知症コーナーを担当する職員を対象として、その課題に関するインタビュー調査を実施する。
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