2023 Fiscal Year Research-status Report
質の高い大学生相談モデルの確立;客観的指標分析と満足度調査から
Project/Area Number |
23K02934
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
今村 七菜子 岐阜大学, 保健管理センター, 特任助教 (20970916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 亮 岐阜大学, 保健管理センター, 准教授 (10733074)
山本 眞由美 岐阜大学, 保健管理センター, 教授 (40313879)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 学生相談 / 相談回数 / アセスメント / 初回面接 / ニーズに合う介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学生相談の特徴を客観的指標から明らかにし、相談者(学生)のニーズに合わせた質の高い学生相談の面接モデルを提案することが目的である。具体的には、①過去の学生相談記録から、相談者(学生)とカウンセラーが双方納得して相談を終了できる際の特徴を、相談回数や相談期間などの客観的指標を用いて明らかにすること ②学生相談実践において、相談者(学生)へ満足度調査を行うことにより、相談者(学生)とカウンセラーが双方納得して相談を終了できる際、客観的指標と相談者(学生)満足度との関連があるのかどうかを明らかにすること を目的とする。 目的①の達成に向けて、2023年度は過去5年間の学生相談記録をもとに、相談回数や相談期間、帰結といった客観的指標についての傾向を調査した。相談回数と相談期間については調査された記録すべての集計を終えており、短期(1~3回)で終了する相談は全体の59.2%を占めていて、そのうち73.0%は相談を1か月以内に終了したことが確認された。従来の研究の通り、相談回数と相談期間の在り方は幅広く、少ない回数でも利用期間が長くなる「不定期」での利用も27.0%あることが示された。 帰結など他の客観的指標に関しての整理は現在進行中であり、2023年度中には全体の約5分の1のデータ整理が終了した。次年度は引き続き記録の整理を進め、初回相談の記録からいくつかの客観的指標を抽出し、相談回数・相談期間・帰結との関連を調べる解析を行う予定である。 また、国内外の先行研究を収集し、相談回数や期間からみえる相談の特徴に関する研究をまとめ、問題点の整理を行った。次年度も文献をまとめ、研究の展望について共同研究者とも更なる議論する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナが収束したあとも相談業務は恒常的に繁忙が続き、研究代表者および分担研究者が本研究に割けるエフォートを再検討せざるを得なかった。相談記録を整理する量を調整し、限られた時間内で研究を遂行する目途を立てたものの、整理に予想以上の時間がかかっており、全体的に進行がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
目的①について、必要な情報の整理を上半期中に完了し、解析を進める。解析の結果をまとめ、国内学会(日本学生相談学会)で発表する予定である。目的②を達成するため、学生相談実践の中で、相談者(学生)に満足度調査をお願いし、データ収集を行う。目的①と並行しながら、下半期までには準備を整える。満足度調査に関しては、国外を中心とした文献研究も行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進行がやや遅れていることにより、データ収集のための人件費を初年度において使うに至らず、次年度に持ち越すこととなった。学生相談記録は予定よりも整理する量を少なくしているため、人件費には余剰金が出る予定である。余剰分は、オンライン会議・学会参加のための設備品等の購入に充てる予定である。
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