2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of pneumatic soft actuators with functional materials by 3D printing
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23K03644
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
脇元 修一 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (40452560)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ソフトアクチュエータ / 3Dプリント / 形状記憶ポリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
柔軟な材料によって構成され、空気圧印加に伴う材料の膨張変形を出力として利用するアクチュエータは空気圧ソフトアクチュエータと呼ばれ、柔軟性に起因する安全性を特長とする。本研究では、3Dプリンタを用いて機能性材料を複合することで、空気圧ソフトアクチュエータの機能向上を目指す。 加熱・冷却によって形状固定性や剛性可変性を発現する機能性材料である形状記憶ポリマー(SMP)を用い、これをアクチュエータの基盤となる柔軟材料に複合することで、初期形状可変機能や剛性可変機能をもつ空気圧ソフトアクチュエータが実現される。 本年度は、3DプリンタによるSMPと柔軟材料の複合構造の製作手法と製作条件を明らかにした。これによって、SMPと柔軟材料を複合した構造体が1度の3Dプリンティングで実現可能となった。この3Dプリンティングプロセスを確立したことは、本研究のアクチュエータ開発を迅速に進めていくうえで重要な成果である。 また、初期形状が可変なソフトアクチュエータ、剛性が可変なソフトアクチュエータをそれぞれ試作した。前者では、空気圧印加前のアクチュエータ形状を変更することで、アクチュエータの駆動領域が可変となることを確認した。後者は、導電性材料も同時に3Dプリンティングすることで製造しており、導電性材料が通電加熱可能であること、また、この熱によってSMPの温度を可変にすることができ、剛性変化が実現できていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SMPと柔軟材料の複合体の3Dプリンティングを実現したことに加え、導電性材料も同時造形が可能となっている。また、実際に2種類のソフトアクチュエータを製作できており、当初計画よりも進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
SMP、導電性材料、柔軟材料を3Dプリンティングによって同時成型することでアクチュエータを試作しているものの特性評価は未実施である。今後、試作したアクチュエータの特性を調査するとともに、その結果を基にアクチュエータの設計を変更し、駆動特性の改善を図る。
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Causes of Carryover |
3Dプリンティングの製作条件の決定が想定以上に順調に行えたためである。調査旅費やアクチュエータの材料費として利用する。
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