2023 Fiscal Year Research-status Report
大規模ネットワークシステムのデータ駆動型可制御性解析アルゴリズムの開発
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23K03899
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 一宏 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (00751869)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 可制御性スコア / 中心性 / ネットワークシステム / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模ネットワークシステムを解析・制御する際には,どのノードが重要かを表す中心性の概念が役立つ.中心性はこれまで様々な観点から多数提案されているが,ネットワークシステムが外部入力の影響を受ける場合には入力の影響を考慮した中心性の利用が望ましい.また,対象とするネットワークシステムのグラフの構造と枝の重みを知ることも容易ではない.これらを念頭に,本研究は大規模ネットワークシステムのグラフの構造と枝の重みが未知な状況でシステムの状態ノードから得られるデータだけを用いて各状態ノードの中心性を可制御性の観点から与えることを目的としている.
これに対し,本年度の成果は以下の通りであり,(1), (2)の成果は共にIEEE Transactions on Automatic Controlというシステム制御分野のトップジャーナルに採択された. (1) 可制御性スコアという新たな中心性の概念を考案した.この可制御性スコアは凸最適化問題の一意解として定義される.本研究では,可制御性スコアを計算する射影勾配法に基づいた効率的なアルゴリズムも提案した.数値実験では,人工的な階層的なネットワークシステムに対して可制御性スコアは既存の中心性よりも可制御性の観点から自然な中心性であることを示した. (2) 事前知識としてシステムパラメータの一部が既知である安定システムのパラメータ行列をリーマン多様体上の最適化法を用いて観測データだけから同定する方法を開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的を達成するための基盤技術の開発が順調に進んでいるため.
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Strategy for Future Research Activity |
我々が提案した可制御性スコアの概念を以下のように理論面と応用面から発展させる. 【理論面】可制御性スコアは現状では線形時不変なネットワークシステムに対して適用可能な概念である.ハイブリッドシステムやテンポラルネットワークシステム,さらには偏微分方程式系で記述される物理システムに対して適用可能なように可制御性スコアの概念を拡張することを検討する. 【応用面】可制御性スコアの概念の有用性を実データを用いて検討する.
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Causes of Carryover |
当初予定していた学会に参加しなかったため次年度使用額が生じたが,今年度参加予定の国際会議で使用する予定である.
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Research Products
(4 results)