2023 Fiscal Year Research-status Report
Advection Characterization of Gravel-Sand-Bentonite Mixtures
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23K04020
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 昌治 北海道大学, 工学研究院, 助教 (10250474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 勝宣 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (60640901)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 礫-ベントナイト混合土 / 透水試験 / 膨潤圧測定 / 変水位法 / トランジェントパルス法 / 透水係数 / 比貯留率 |
Outline of Annual Research Achievements |
室内透水試験法の理論に基づき,変水位法とトランジェントパルス法の解析解について検討した。解析解としては近似解と厳密解を取り上げ,それらの違いを明らかにした。従来地盤工学で実施されてきた透水試験では比貯留率を無視した近似解が適用されてきたが,浅地中における水理水頭の時間的な変動を考慮すると,透水係数のみではなく比貯留率も考慮した厳密解の適用が必要であることを示した。そして,実験データから透水係数と比貯留率の両方を同時に評価する手法を確立した。また,理論面から試験装置と供試体の仕様について考察した。 ベントナイト混合土試料としては,上記の考察からもっともシンプルな礫-ベントナイト混合土を採用した。礫-ベントナイト混合土の供試体は,検討した結果,礫の量を一定とし,それに対するベントナイトの量を0~20%と変化させることにした。上記の検討結果から,供試体サイズは礫の最大粒径の5倍程度となるように設定した。 変水位透水試験とトランジェントパルス透水試験が実施可能な室内透水試験装置を製作した。ベントナイトの混入量の違いにより,低透水性から比較的高い透水性まで幅広い透水性が予想されるため,装置には差圧計を設置して,水頭差(差圧)データを精度よく自動的に取得した。得られた透水試験データを近似解と厳密解を用いて非線形最小二乗法によりデータ解析し,厳密解では透水係数と比貯留率の両方を解析精度を含めて評価した。 同時進行で,礫-ベントナイト混合土の膨潤特性の評価も行った。膨潤圧測定用に簡便な装置を複数個製作し,透水試験で用いたものと同じ供試体を用意し,ベントナイトの配合比の異なる複数の供試体の自然吸水による膨潤圧の経時変化を測定した。測定結果にはベントナイトの配合比の違いが顕著に表れた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要のとおり,おおむね計画通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度は,実験装置を製作し,予備試験的に実験を実施した。2年目以降は,室内透水試験と膨潤圧測定を必要であれば改良を加えて本格的に実施する。また,ベントナイト混合土の内部構造評価を実施することで,透水特性と貯留特性,ならびに膨潤特性との関係について考察する。最終的には,ベントナイトの膨潤モデルを礫を含めたベントナイト混合土全体の膨潤モデルに拡張し,ベントナイト混合土の膨潤と水理定数の変化との関係を導き出す.
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Research Products
(1 results)