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2023 Fiscal Year Research-status Report

大規模ロジスティクス問題に対する戦略的・戦術的最適化フレームワークの提案

Research Project

Project/Area Number 23K04280
Research InstitutionKindai University

Principal Investigator

阪口 龍彦  近畿大学, 工学部, 准教授 (00403303)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords配送計画 / 積み付け / 遺伝的アルゴリズム
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,戦略レベルの顧客割当・幹線輸送決定問題から,戦術レベルの巡回経路・積み付け決定問題に至る物流の諸問題を同時に解決するために,クラスタリング・グラフアルゴリズム・メタヒューリスティクスで構成される大規模ロジスティクス問題求解フレームワークを提案する.3年計画の1年目は,戦術レベル問題の研究に取り組んだ.すなわち,積載上限のある複数の車両ですべての顧客の需要を満たすように,最短時間で巡回するルートを求めるとともに,配送を担う車両の荷台への荷物の積み付けをも決定するために,先行研究で提案した異環境適応型遺伝的アルゴリズム(以下,異環境適応型GA)の適用を検討した.具体的には,荷物番号の配列を遺伝子とし,巡回配送にかかる時間,必要荷台数を各々適応度とする異環境適応型GAを構築した.また先行研究では簡単化のため2次元積み付けのみを対象としていたが,3次元積み付けに対応できるよう,遺伝子のデコーディング方法を拡張した.一方,配送時間を短縮する手段の一つとして,オープン型宅配ボックスの利用が考えられる.そこで,配送時間削減に効果的なオープン型宅配ボックスの配置を検討するために,地図上に点在する顧客に対して,k-means法により設置ボックス数分のクラスリングを行い,そのクラスタ重心から一定時間で到達可能な地域を到達点解析により導出した.その到達点内の顧客から一定数をランダムに選択し,オープン型宅配ボックスの潜在的ユーザと仮定することで,利用率が配送時間に与える影響を分析した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

トラック荷台に積載する荷物の配置と,それを配送する配送経路を同時に決定するために,先行研究では異環境適応型遺伝的アルゴリズを適用した.ここでは簡単化のために,荷物の配置を2次元的に検討していたが,実際には多段に重ねて積載するのが一般的であり,3次元への拡張を試みた.従来提案されている3次元BottomLeft法を適応し,3次元の積み付けを実現できたものの,荷物の取り出しやすさ等の運用上考えるべき評価関数を設計することができていない.一方で,計画段階では検討していなかったが,配送時間を削減するのに効果的であるオープン型宅配ボックスの利用について,利用率の向上が配送時間にどの程度影響を与えるか,地理情報システムから取得した顧客の位置情報,顧客間距離情報などから分析し,時間削減効果を検証した.
以上のように,当初計画の一部でやや遅れが出ている一方で,新たに追加した検討内容もある.全体としては,進捗状況はやや遅れている.

Strategy for Future Research Activity

初年度の遅れの原因となった荷物積み付けの評価手法の確立を早急に行う.その上で,当初計画に従い,物流拠点に対する顧客割当や幹線輸送決定問題といった戦略レベルの研究に取り組む.ここでは,各物流拠点に対して,拠点からの距離や顧客需要,配送負荷等を考慮したクラスタリングを行うために,初年度に行ったオープン型宅配ボックスの最適配置で得た知見を活用して多目的クラスタリングアルゴリズムを構築する.こさらに,複数の代替輸送を考慮した幹線輸送を実現するために,拠点,輸送手段,顧客を最小費用流問題として定式化し,グラフアルゴリズムにより求解する.本研究の基礎となるグラフアルゴリズムは,関連研究において既にアルゴリズムを提案しており,その知見をもとに研究に取り組む.

Causes of Carryover

本研究はアルゴリズム開発を主とするが,アルゴリズム設計段階で遅れが生じ,実装および数値実験の着手に影響した.そのため,実験用のPCの調達に至らず,差額が生じた.また,調査・成果報告の海外渡航を計画していたが,今年度は主に国内物流課題を対象としたため,外国での調査を行わなかったことで旅費に差額が生じた.
実験用PCについては早い段階で機種選定,調達し,アルゴリズム開発および実験に必要なソフトウェアや追加のPC等は当初予定通り調達する.また,旅費についても9月および3月に成果発表,調査等で使用する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 電気設備施工におけるケーブルルート最適化の研究2023

    • Author(s)
      阪口龍彦,藤田涼央
    • Organizer
      日本機械学会2023年度年次大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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