2024 Fiscal Year Research-status Report
Basic study for modification of host selectivity through gene disruption in entomopathogenic fungi with broad host range
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23K05261
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西 大海 九州大学, 農学研究院, 助教 (30747879)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 昆虫寄生菌 / 白きょう病菌 / 寄主選択性 / 病原力遺伝子 / ゲノム編集 / in vivoトランスクリプトーム |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、微生物農薬として利用されている白きょう病菌GHA株において、病原力遺伝子の選択性(病原力因子として機能する宿主昆虫の範囲)の実態の解明とゲノム編集プラスミドのリサイクリングによるマーカーフリーな標的遺伝子破壊法の確立を目的とした。 今年度は、前者の病原力遺伝子の選択性の実態解明については、GHA株のタバコカスミカメに対して機能する病原力遺伝子候補の選抜を行った。タバコカスミカメに接種されたGHA株の感染進行のタイムスケールを顕微鏡観察により明らかにし、クチクラ貫通期と血体腔内増殖期におけるin vivoトランスクリプトームをRNA-seqにより明らかにした。感染ステージについては、接種後24時間後に分生子の発芽と付着器形成が、36時間後にクチクラ層下への侵入が確認された。接種後48時間後にはクチクラ層下の浅い領域のみで、72時間後にはより内側の体腔内でも菌糸の増殖が確認できた。in vivoのゲノムDNAの定量PCRの結果も顕微鏡観察の結果と合致した推移を示した。クチクラ貫通期(接種後36時間)と血体腔内増殖期(接種後72時間)の間で発現量に有意な差が認められた遺伝子は323個であり、内72個はクチクラ貫通期で、251個は血体腔内増殖期で発現量が高かった。これらはそれぞれの感染ステージに対応した推定機能の遺伝子や既知の病原力遺伝子が含まれていた。 また、後者のマーカーフリーな標的遺伝子破壊系の確立については、ゲノム編集プラスミドの作製を行った。本プラスミドは、pFC902(Addgene)を基本ベクターとして、GHA株用選択マーカー遺伝子としてのグルホシネートアンモニウム耐性遺伝子、GFP遺伝子を標的とするgRNA領域、自律複製因子AMA1の半分領域、ヌクレアーゼcas9遺伝子を含むように設計した。PCR断片のIn-fusion法による連結により作製した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
病原力遺伝子の選択性の実態解明については、GHA株のタバコカスミカメに対して機能する病原力遺伝子候補323個を選抜し、マーカーフリーな標的遺伝子破壊系の確立についてはゲノム編集プラスミドの作製が完了し、着実な進展があったと考えるため。
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| Strategy for Future Research Activity |
病原力遺伝子の選択性の実態解明については、トランスクリプトーム解析により選抜された病原力遺伝子候補について、宿主範囲の異なる昆虫寄生菌間でのゲノム比較やタバコカスミカメに対する病原力の異なる菌株間でのトランスクリプトーム比較などにより候補の絞り込みを行う。病原力遺伝子候補および既知の病原力遺伝子について、遺伝子破壊株を作製し、遺伝子破壊株のタバコカスミカメおよびアザミウマなどに対する病原性を調査することにより、遺伝子破壊の選択性への影響を明らかにする。 また、マーカーフリーな標的遺伝子破壊系の確立については、作製したゲノム編集プラスミドをGHA株に導入しGFP遺伝子機能の破壊が可能かを蛍光の消失により確認する。GFP遺伝子機能の破壊を確認した後、ゲノム編集プラスミドのマーカー遺伝子barに対応する薬剤の選択圧のない条件で培養することにより、ゲノム編集プラスミドを脱落させ、ゲノム中にプラスミド由来の配列が残留していないことをPCRやサザンブロット解析により確認する。
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| Causes of Carryover |
全ゲノムシーケンス解析をする予定であった種のゲノム情報が他の研究者らによって新たに公開されたことにより、その種については自身で行う必要がなくなったため。またゲノム編集プラスミド作製において、化学合成の受注生産で用意する予定であった配列が、新たに購入可能になったプラスミドの配列で代用できたため、作製費用を安価に抑えることができたため。 次年度の使用計画として、全ゲノムシーケンス解析での余剰分については、研究目的上より多くの種のゲノム情報が必要なため、別の種の全ゲノムシーケンス解析に充当する。また、ゲノム編集プラスミド作製での余剰分については、ゲノム編集プラスミドの改良のための試薬類の費用などに充当する。
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