2024 Fiscal Year Research-status Report
アレルギー性鼻炎における鼻局所でのTh2細胞の活性化ならびにIgE産生の意義
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23K07900
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| Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
松下 一史 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20581549)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | アレルギー性鼻炎 / Th2 / Tfh / IgE |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究はアレルギー性鼻炎の即時型反応の誘導におけるTh2細胞ならびに全身性IgEの役割を検討する目的で、受動免疫によりアレルギー性鼻炎を誘発するマウスモデルを用いた解析を行っている。 2024年度は主に、鼻炎症状の誘導に関わるTh2細胞はどのような特徴を備えているか?全身性IgEの有無によりTh2細胞の特徴が変化するのか?という問いに関する研究を行った。具体的にはマウスにOVA特異的Th2細胞を移入、OVA-IgEの注射の有無の群作り、鼻へのOVAにより所属リンパ節(頸部リンパ節)に集積したTh2細胞と移入前のTh2細胞をsingle cell RNA-seqにより解析した。In vivoでの抗原曝露によりTh2細胞はより活性化したフェノタイプへと分化した。IgEがない場合ではTh2細胞はよりコンベンショナルな活性化Th2細胞へと分化、具体的にはIl1rl1 (ST2)、Prdm1、Gata3を高発現したTh2細胞へとより分化しやすいことが分かった。一方でIgEの存在下ではTh2細胞はよりTfh様のフェノタイプを獲得していることがわかった。具体的にはBcl6、Pdcd1、Cxcr5、Il21を高発現する細胞へと分化していた。すなわち全身性IgEの存在下ではTh2細胞が局所での抗原曝露によりよりTfh様の遺伝子発現パターンを示しやすく、このことはこれまでに示してきた全身性IgEが局所でのIgE応答を誘導していることを裏付ける結果である。 現在、この条件下で誘導されtTfh細胞が一般的なTfh細胞と比較して特徴的な遺伝子発現パターンを有していないか鋭意解析中である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2024年度は特にsingle-cell RNA-seqを行い、これまでの研究結果を裏付ける結果を得ることができた。具体的には全身性IgEがどのように局所の抗原特異的Th2細胞に影響をあたえているのか、なぜTh2細胞を介した局所でのIgE産生が必要なのになぜ全身性IgEも鼻炎症状の発症に関与するのか、という問いに答える結果を得ることができた。これまでの研究で概ね本テーマで明らかにしたかった事象を説明できる結果を得ることができている。
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| Strategy for Future Research Activity |
2025年度は論文作成に向けた周辺データを得ること、T細胞や肥満細胞を標的とした鼻炎治療の可能性に関する実験をおこなうこと、得られたscRNA-seqデータから鼻炎に関わるTh2細胞(Tfh細胞)に特徴的な遺伝子発現パターンはないか解析していくことを目的とする。
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| Causes of Carryover |
scRNA-seqが技術の進歩等により想定していたより安価に終わった。scRNA-seqにより新たに有意義な検討課題が生じたため本年度は当初の予定より動物実験を増やす予定である。
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