2023 Fiscal Year Research-status Report
老化細胞を標的とした放射線誘発性動脈硬化の予防治療法開発
Project/Area Number |
23K08498
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
吉田 和道 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90598921)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 祥司 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80402890)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 動脈硬化 / 放射線障害 / DNA障害 / 動物モデル / 細胞老化 / 老化細胞除去薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究の目的は、放射線治療後の長期副作用一つである動脈硬化に対する予防治療法の確立を目指し、老化細胞除去薬(Senolytic drug)の放射線誘発性動脈硬化に対する抑制効果をモデルマウスで検証することである。 【研究計画】研究計画として、当初以下のような年度ごとの計画を立てた。2023年度:老化細胞除去薬の効果検証に向けた放射線照射後の動脈硬化促進動物モデルの改良 2024年度:複数の老化細胞除去効果の期待できる候補薬剤を用いて、放射線照射群・非照射群での動脈硬化進行の予防効果を検証する。 2025年度:効果のあった老化細胞除去薬について、至適投与法を確立する。 【2023年度の研究進捗】放射線誘発性の動脈硬化促進機序を解明するために既に我々が確立したモデルマウス(J Am Heart Assoc. 2021 Jul 20;10(14):e020712.)を用いて、候補薬剤あXの投与実験を開始した。投与量・投与時期など条件を変えて至適投与法を検討中であるが、動脈硬化の形成範囲が縮小するなど一定の効果が期待できる結果も出ている。薬剤投与実験と並行して、放射線を全身照射するという現在のモデルマウスの問題点を克服した、局所照射による薬剤効果判定により適したモデルの作成を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の研究計画通りに進捗している。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って、局所照射モデルを数か月以内に完成させ、老化細胞除去薬の投与実験をさらに進める。
|
Causes of Carryover |
今年度中に、新たなモデルマウスが完成し投与実験を進める予定であったが、完成に至らなかった分、薬剤費などに余剰が生じた。現在、ほぼ完成に近づいており、来年度中に本年使用分も含めた実験を行える予定である。
|