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2023 Fiscal Year Research-status Report

体内時計の異常と循環器系疾患との共通因子の特定

Research Project

Project/Area Number 23K09381
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

岡 俊一  日本大学, 歯学部, 教授 (20256879)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) Bhawal Ujjal  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50433339)
佐藤 冬樹  静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (60400131)
金子 啓介  日本大学, 歯学部, 助教 (90906554) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords循環器疾患 / 肝臓 / 老化 / マウス / マイクロRNA
Outline of Annual Research Achievements

生後3ヶ月齢および生後24ヶ月齢のC57BL/6のマウスから肝臓組織を摘出し、miRNeasy Mini Kitを用いて、RNAを抽出した。DNAマイクロアレイおよびマイクロRNA (miRNA) アレイを用いて、網羅的遺伝子およびmiRNAの発現の分析を行った。同定された遺伝子およびmiRNAの発現は、特異的TaqManプローブを用いてQuantStudio 7FlexリアルタイムPCRシステムにて検証した。また著しく発現の異なる遺伝子およびmiRNAの解析には、バイオインフォマティクスリソース(GeneSpring、Ingenuity Pathways AnalysisおよびTargetScan)を用いた。
その結果、生後3か月齢マウスと比較して、生後24ヶ月齢のC57BL/6マウスでは、7326個の遺伝子のうち、4176個の遺伝子がアップレギュレートし、3150個の遺伝子がダウンレギュレートした。またmiRNAでは、42個のmiRNAのうち、30個のmiRNAがアップレギュレートし、12個のmiRNAがダウンレギュレートした。
機能分析の結果、これらの遺伝子およびmiRNAは、潜在的に調節される多くの経路、具体的には、オピオイドシグナル伝達経路、MAPK/Erkシグナル伝達経路、RAR活性、NRF2酸化ストレス応答系、インシュリン受容体シグナル伝達経路、生体異物代謝経路、AMPKシグナル伝達経路、ギャップジャンクション伝達経路、心肥大シグナル伝達経路、エストロゲン受容体シグナル伝達経路等に関与していることを示した。
今回の結果は、循環器疾患の代表的疾患である心血管系疾患と密接な関係のある肝臓の老化の調節におけるこれらの遺伝子およびmiRNAの役割をさらに理解するための重要なリソースであることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は体内時計の異常と循環器系疾患との共通因子の特性という課題名である。
生後3ヶ月齢および生後24ヶ月齢のC57BL/6マウスを用い、横方向大動脈狭窄(TAC)モデルの作成が困難なために、循環器系疾患である心血管疾患と密接な関係がある肝臓組織を用いた。
網羅的遺伝子およびmiRNAの発現のデータ解析を行うにあたり、系の立ち上げおよび検討に時間を要してきた。また同定されたmiRNAのターゲットとなる遺伝子の解析および生物学的相互作用の検討にも時間が必要であった。
これらのことから、現在の進捗状況はおおむね順調に進んでいると判断している。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策としては下記の4項目をあげたい。
1.マイクロアレイ解析により同定された遺伝子の発現をウェスタンブロッティング法を用いて確認する。
2.免疫組織化学染色法によりタンパク発現を明らかにするとともに血液量の評価を行う。
3.酵素結合免疫吸着アッセイ (ELISA) 法を用いて標的タンパク質を検出する。
4.顎骨のin vivo解析(マイクロ CT、ヘマトキシリン・エオジン染色法および免疫組織科学染色法)にて検討する。

Causes of Carryover

初年度購入を予定していた試薬類の購入費が少なかった。また学会参加が予定より少なかった。
令和6年度は、Western blotを行う計画もありその抗体費、さらに種々の薬剤費としてに使用する所存である。

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Published: 2024-12-25  

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