2023 Fiscal Year Research-status Report
JNK活性による損傷c-fiber終末の形態的可塑性と疼痛への関与
Project/Area Number |
23K10574
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山中 博樹 兵庫医科大学, 薬学部, 准教授 (20340995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 希実子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (70418961)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | GAP-43 / JNK / リン酸化 / L1-CAM / 形態変化 / 可塑性 / 神経傷害性疼痛 / 脊髄後角 |
Outline of Annual Research Achievements |
末梢神経損傷を用いた神経傷害性疼痛モデルラット(SNIモデルラット)の後根神経節(DRG)の損傷ニューロンにおいて、過去の報告より多くのGrowth associate protein 43 (GAP-43)の発現増加を認めた。Serine81残基のリン酸化を受けたGAP-43(pGAP-43)に対する抗体を用いたところ、GAP-43陽性ニューロンの中で小型のC線維ニューロンにおいて増加が認められた。pGAP-43のSerine81残基のリン酸化にはc-Jun N-terminal protein kinase mitogen-activated protein kinases (JNK MAPK)が直接のリン酸化を行っているという報告と、損傷DRGニューロンにおいてJNKのリン酸化が増加するとの報告があるため、SNIモデルラットDRGにおいてJNKのリン酸化抗体を用いて検討したところ、これまでの報告より長期わたってのJNKのリン酸化が検出され、98%程度のpGAP-43陽性ニューロンはJNKのリン酸化が認められた。SNIモデルの脊髄後角においてもGAP-43, pGAP43陽性終末の増加が認められたがDRGの結果に反してGAP-43陽性終末は後角I-II層に限局して認められ、pGAP-43陽性線維の増加領域に共存していた。脊髄後角での陽性終末の検討を行ったところ、末梢神経損傷あとに後角終末で肥大するL1-CAM陽性終末とGAP-43は共存を示した。特にpGAP-43についてはL1-CAM陽性の肥大化したVaricosityに局在を示し、形態変化している部位での役割が考えられた。このためSNIモデルラットを用いてJNK阻害剤投与の後角のL1-CAM陽性の損傷C線維終末の形態解析を疼痛行動解析と併せて行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
信頼性の高い抗体を使用することで評価しやすい染色像を得ることがができた。モデル動物の傷害の程度の再現性が高かった。
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Strategy for Future Research Activity |
興奮マーカーや微細形態、或いは2光子励起顕微鏡による解析を試みてJNK阻害による後角の可塑的変化を形態的・機能的に評価する。またJNK活性化が後角可塑性の分子スイッチである可能性を探究し、上流因子の探索を行う。
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Causes of Carryover |
発注した試薬・抗体類のうち3つが輸入手続きの遅延が生じ、年度内納入の目途が立たず、次年度開始時に購入する事になった。この試薬・抗体のために2023年度に使用する予定であった128,757円を次年度に使用するため次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)