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2024 Fiscal Year Research-status Report

達成確率を用いた最適化手法による新しいロバスト治療計画方式の開発

Research Project

Project/Area Number 23K14830
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

横川 航平  北海道大学, 大学病院, 助教 (70916527)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords放射線治療計画 / ロバスト治療計画 / 体幹部定位放射線治療 / 膵癌 / 消化管密度 / 消化管線量
Outline of Annual Research Achievements

本研究で最も重要な「治療計画時の線量分布が実際の照射時には変化させてしまう要因」を時間経過(数分~数十分レベル)に伴う消化管内の密度分布(ガス部・非ガス部)変化に設定した。これは、実際の膵がん定位放射線治療を実施した患者さんの治療計画をベースに、この要因が臨床治療計画において消化管線量の超過を誘発し得る、考慮すべき危険な変動要素であることを確認した上での決定である。消化管内密度変化に起因する線量分布変化を観察するためのエラーシナリオパターンは、どの患者にもある程度共通した線量変化傾向が観測される代表5パターンを選定し、実際の治療計画装置を用いた線量評価によって、想定していた線量変化の傾向とデータそのものを獲得した。この時点の成果を2024年11月に開催された日本放射線腫瘍学会にて口頭発表を行った。また、学術論文としてまとめ、2025年3月末に医学物理研究を掲載する学術雑誌(JACMP)に投稿した。現在はレビュー段階である。

本結果は即座に臨床応用できる普遍性と実用性を有し、また、膵がん定位放射線治療における消化管防護と腫瘍制御率の向上を両立し得るポテンシャルを示しており、当初の目的であるエラーシナリオ評価によってより良い治療計画を作成するための良い基礎研究となった。

これ以降の予定は【今後の研究の推進方策】に記載する通りとなり、より多数のエラーシナリオ評価を行い、当初の予定通り消化管内密度変化による線量値変化および線量指示の達成確率を提案ツールであるDose-Probability-Volume-3D-Histogram(DPVH)で表示可能になれば本研究の目的は達成される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究目的通り、臨床上重要かつ実用的なエラーシナリオ:消化管内密度分布変化を対象とした、線量指示の達成/非達成度を表す達成確率を導出できる段階まで研究が進んでいる。2024年度は、設定した「消化管内密度分布変化に伴う消化管線量値の変化」という評価そのものにも新規性と有効性を見出したため、その論文執筆作業で科研費若手申請研究そのものの内容が一時中断された。しかしこの作業は、次段階で本格的に多数のエラーシナリオパターン(消化管内の様々な密度分布形を考える)を実行し、作成される提案ツールDose-Probability-Volume-3D-Histogram(DPVH)の価値を理解してもらうとき、想定したエラーシナリオそのものの妥当性を客観的に認めてもらうために重要であるため、申請研究の土台を固めたという点で大局的に判断して研究は重要に進んだといえる。
上述した進行状況ではあるが、申請内容すべてを終了させた状況ではないため、「概ね順調に進展」と判断する。

Strategy for Future Research Activity

以下の予定で進める:(1)消化管内の密度分布をランダムに決定するプログラム開発、(2)各消化管密度分布形での線量計算の結果を集計し、提案ツールDPVHを表示するプログラム開発(DPVH表示に関しては既にプロトタイプが完成している)、(3)DPVHの結果を基に修正した治療計画を作成し、その治療計画に対して同様の消化管内密度分布形で線量計算を行い、治療計画の質がより向上したことを示す。以上の成果を再度、学術論文化して投稿するまでを最終目標とする。

Causes of Carryover

残予算(約270万円)の用途が高性能ワークステーションの購入にほぼ限定されており、可能な限り高性能(即ち高価格)なものを購入したいと考えているが、2024年度下半期の状態で現在までの研究成果の学術論文に係る費用(投稿料、英文校正料など)が不確定であった。申請者は購入予定のワークステーション無しでもベースプログラム開発などは可能であること、2025年夏~秋には投稿論文作業が終了すると見込んでおり、研究費の残額が確定した時点でワークステーションを購入するのが最も安全だと考え、当該年度への予算使用期間の延長を希望した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 強度変調放射線治療計画における消化管内密度変化に対する消化管線量変動の評価2024

    • Author(s)
      横川航平
    • Organizer
      第37回日本放射線腫瘍学会

URL: 

Published: 2025-12-26  

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