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2023 Fiscal Year Research-status Report

自己修復性ハイドロゲルを用いた新しい消化器組織被覆補強材の開発

Research Project

Project/Area Number 23K18312
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

神田 光郎  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (00644668)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鳴瀧 彩絵  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10508203)
Project Period (FY) 2023-06-30 – 2026-03-31
Keywords自己修復性ハイドロゲル / 消化器組織被覆補強材 / GPGゲル / 消化管吻合 / 縫合不全
Outline of Annual Research Achievements

本研究では消化器外科手術における最大かつ積年の課題である消化管縫合不全の防止に加え、膵臓切離断端部補強を可能とする補強材開発を目指している。GPGゲルは「振盪により速やかに液状化する」ことから、同様の目的で使用・開発されている他の補強材と大きく差別化できる特徴を有しているが、補強材として解決すべき点は残っており、開発を進めている。日本だけでも消化器手術の総数は年間60万件以上にのぼり、全く新しい臓器補強材が開発できれば社会的貢献は非常に大きい。
【GPGゲルの性能強化】試作品1(プロトタイプGPGゲル)、試作品2(細胞接着配列付加による強度/接着性増強)、試作品3(分子内架橋配列除去による強度回復率向上)、試作品4(架橋剤変更による粘度向上)をそれぞれ合成し、マウスでの生体内動態の確認を行った。GPGゲルが生体内で炎症反応を惹起しないことが確認され、各試作品の留置後24時間の形態推移をもとに課題を抽出してきた。このデータをもとに次の試作品を以下に注力してデザイン、合成している。① 強度、粘度の向上:架橋剤の最適化、増粘多糖類との複合化を行い、動的粘弾性測定による強度回復試験で貯蔵弾性率の向上を評価。② 組織接着性向上:GPG配列末端への細胞接着性配列の付加、および組織表面アミノ基への結合性を有する酸化デキストランとの複合化。③ 視認性向上:強度、接着性を維持しつつ着色効果を持つ架橋剤を組み込んだ。本試作品の基礎性能評価を完了し次第、動物疾患モデルでの効果検証へと移る。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

GPGゲルの性能向上のための改変、マウスを用いた接着性評価は順調に進んできた。令和5年度にラット直腸縫合不全モデルでの評価に進むことを目指していたが、それに資する試作品を合成中である。

Strategy for Future Research Activity

【GPGゲルの性能強化】
動的粘弾性測定による強度回復試験で貯蔵弾性率の向上を評価する(目標10kPa)。組織接着性をマウスで評価する。同時に視認性がこれまでの試作品より向上しているかを評価する。
【生体内でのGPGゲル使用、観察条件の設定】
マウスの腹腔内(ダグラス窩)に注入し、肉眼的反応と経時的形態変化を観察する。これにより、続く縫合不全防止効果評価実験での投与量および観察時間を設定する。
【ラット直腸切除モデルでの縫合不全防止効果の評価】
GPGゲル貼付群とコントロール群(各 n=6)で縫合不全の発生率、重症度を比較する。

Causes of Carryover

GPGゲル試作品合成費用、各種性能試験、マウスを用いた接着性評価に予定した経費は使用したが、令和5年度に一部の実施を予定したラット直腸縫合不全モデルでの評価が開始できず、次年度の経費に移行した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 自己修復性ハイドロゲルを用いた消化管縫合不全防止材料の創製2023

    • Author(s)
      青山雄気,篠塚高宏,神田光郎,鈴木一正,大槻主税,鳴瀧彩絵
    • Organizer
      第45回日本バイオマテリアル学会大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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