2023 Fiscal Year Research-status Report
労働者の治療と仕事の両立支援に向けた産業看護職のための多職種連携モデルの開発
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23K19824
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 后 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (20983761)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 多職種連携 / 産業保健 / 産業看護 / 概念分析 / 両立支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「労働者の治療と仕事の両立支援に向けた産業看護職のための多職種連携モデル」(Teamwork model for occupational health nurses 以下TKモデルとする)を開発することを目的としている。研究方法は大きく3段階に分けて実施する計画である。まず 第1段階では、Walker & Avantの概念分析にてTKモデルの草案を作成する。次に 第2段階では、エキスパート産業保健看護職に向けてインタビューし草案の表面妥当性を実証する。さらに第3段階では、全国産業看護職に向けて修正デルファイ調査を実施し、TKモデルを確定する。
2023年度は、研究第1段階の概念分析を終えTKモデルの草案を作成した。また、概念分析結果については、学術誌に投稿中である。同時に、第2段階開始にあたり倫理審査会から承認を得て、ネットワークサンプリングにてインタビューを開始した段階である。 第1段階の概念分析の結果から、産業保健看護職における多職種連携とは、「産業保健看護職が個人、組織、および関係機関を統括マネジメントしていくプロセスである」ことを見出した。また、「産業看護過程を通して個人と組織の健康状態を評価し、多職種連携が必要かどうかを判断する。社会の動向や組織の健康文化によって、連携の質及び連携によって得られる結果は左右される。産業保健看護職がさまざまな関係者と連携することで、働きやすい職場となり、労働者の生産性や効率は高まり、健康と安全の確保に貢献している」と定義し、TKモデルの草案を作成した。草案をもとに、第2段階で活用するインタビューガイドを作成した。TKモデル草案を実証するため、第2段階の有識者インタビュー開始にあたり、倫理審査会から承認を得て、ネットワークサンプリングにてインタビューを開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概念分析結果を導きだすことに時間を要したことや、ネットワークサンプリングにおける対象者の選定に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
第2段階のインタビューを終え、TKモデル草案の表面妥当性を実証し、第3段階の修正デルファイ法を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、研究の進捗がやや遅れていることに伴い発生した未使用額のため、2024年度の研究遂行に使用する予定である。具体的には、インタビュー調査や、修正デルファイ法における研究協力者への謝礼、テープ起こしにかかる費用、学会発表に関する旅費、論文投稿に必要な諸経費、論文の英語校正費等が必要となる。
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Research Products
(1 results)