2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on three-dimensional film cooling flow heated by turbulent flow for spacecraft engine heat management
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22H01405
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
大門 優 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 主任研究開発員 (90415901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 智博 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70466788)
林 潤 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (70550151)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フィルム冷却 / 乱流気流 / ロケットエンジン / 乱流熱伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
あらゆる燃焼器開発において,燃焼ガスから壁面を守ることは重要課題の一つである.壁面に沿って冷たい燃料および酸化剤を噴射することで壁面を守る方式を液膜(フィルム)冷却と呼び,ガスタービンや液体ロケットエンジンなどに使用されている.液体のフィルム冷却の場合,燃焼ガスからの伝熱により液体が蒸発しその後主流と混合していくが,燃焼器出口まで十分に混合できず推力性能が下がる.すなわち,冷却性能と推力性能はトレードオフ関係にあり燃焼器開発においてそれらを最適化することが求められている. 本研究の目的は,宇宙機用液体ロケットエンジンとして採用されている二液式スラスタの推力性能と冷却性能の最適化を実現するために,液体フィルムの3次元性とフィルム先端の沸騰現象に着目することでフィルム長さを決定する物理現象を理解し,フィルム長さを予測するモデル式を開発することである.これにより,数値解析と理論を用いて二液式スラスタの開発プロセスの革新を実現する.本年度は以下の大きな成果を得た. 【フィルム長さ予測の定式化】二液式スラスタにおけるフィルム長さを予測する定式化に成功した.これまで,燃焼圧力とフィルム長さの相関を理論的に説明できていなかったが,フィルム表面に発生する波立ちおよびその先端から発生する微粒化を考慮することで燃焼圧力とフィルム長さの相関を得ることができた. 【模擬液試験】加熱平板に二液式スラスタの燃料であるヒドラジンと物性の近い水を噴射し,液体フィルムの拡がりを観察した.サーモカメラで壁面温度を取得し,逆解析と組み合わせることでフィルムが受ける熱流束を取得することに成功した.この手法により,実機燃焼器外表面温度分布から,熱流束を推察することができる. 【実液試験】実液を用いた燃焼試験条件下における流体フィルム長さの計測を行った.燃焼器内部の表面粗さを変化させた際のフィルム長さへの影響も明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画通りフィルム長さ予測の定式化,および模擬液試験による定量値の取得を実施することができた.さらに実機において表面粗さの異なる検証試験データを得ることができたたため,計画以上に進展しているとする.
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Strategy for Future Research Activity |
フィルム長さ予測の定式化を使用して,推力性能とフィルム冷却特性のトレードオフを定量的に示す.
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Research Products
(3 results)