2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of analytical technique of bone regeneration mechanism using MEMS array device vibrating cell
Project/Area Number |
22H01430
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
南 和幸 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (00229759)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 佐 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (00756968)
佐藤 克也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (10403651)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | Bio MEMS / 細胞 / 骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
全身振動療法により骨形成が促進されることが明らかになっているが、そのメカニズムは明らかでは無い。先行研究により微小振動が骨形成を促進するメカニズムには細胞が関与していると考えられており、細胞の振動感知メカニズムおよびその解明手法を明らかにすることが必要である。本研究では、微小振動下にある細胞小器官の動態を把握する観察・解析手法の実現を目標としている。令和5年度は以下の成果を得た。 1.生細胞の蛍光染色法と蛍光観察条件の検討を行った。静止状態でガラス基板上と細胞振動MEMSアレイデバイスの振動微小ステージ上の細胞の蛍光観察像を比較したところ、両者でほぼ差の無い解像度の画像が得られることを確認した。また予備実験としてパルス光源と高速度カメラを同期させて顕微鏡による観察を行ったところ、顕微高速度撮影システムの構築が可能であることが確認できた。 2.共焦点レーザ顕微鏡観察下を想定した細胞振動MEMSアレイデバイスの駆動実験を行った。精度の高い繰り返し振動が必要であるため、駆動するためのプローブと振動微小ステージの運動を比較したところ、振動微小ステージの追随不良が観察された。構造的な問題であるため改良が必要であることが分かった。 3.磁気回路の製作・組立を行い、顕微鏡に設置可能な磁気回路を完成させた。磁気回路により駆動した磁気マイクロアクチュエータによる振動微小ステージの振動実験を行ったところ、動作不良が観察された。振動微小ステージと基板間の摩擦が原因であることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ほぼ研究目標を達成できたが、観察手法の条件検討等はまだ不十分である。原因は蛍光染色と蛍光観察の検討に時間を要したことに加え、照明系の改良にも時間を要した。さらに振動微小ステージおよび磁気マイクロアクチュエータの構造上の課題が明らかとなり、詳しい観察手法の条件検討には、これらの課題の解決を待たなければならないためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.ストロボ光源や高感度カメラを用いた明るい高速度観察像の取得方法を開発する。 2.細胞振動MEMSアレイデバイスの改良を行うと共に、レーザ顕微鏡による計測手法の改良を行う。 3.磁気マイクロアクチュエータ(磁気回路を含む)の改良を行い、摩擦の影響が少ないデバイスの開発を行う。
|