2023 Fiscal Year Annual Research Report
Revitalization of Former British Colonial Cities in Asia through Lowercase History
Project/Area Number |
22H01672
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 朝雄 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (70380714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 潤 九州大学, 芸術工学研究院, 講師 (40448410)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | バナキュラー建築 / 鉄骨 / 煉瓦 / 古地図 / 編年 / 英領 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、植民地期の住居や店舗などの、いわゆるバナキュラー建築の建設年代を特定する方法論を開発することを本研究の目的として、アジアの旧英領植民地の英領期(19世紀後半から20世紀前半)に建てられた建築物を対象として、建設年代の上限値を推定する方法として、鉄骨部材と煉瓦の製造年代を特定する方法(鉄骨考古学と煉瓦考古学)、建設年代の下限値を推定する方法として、植民地時代に発行された古地図に記載されていた建造物かどうかを同定する手法(古地図記載建造物同定法)を完成させ、これら3つの手法を総合的に用いることでバナキュラー建築の建設年代を特定する方法を開発するものである。 2023年度は、鉄骨考古学、とくに構成元素の違いによる年代特定法の開発に取り組んだ。 鉄骨考古学<構成元素の違いによる年代特定法>では、インド・コルカタの中古建築資材市場で、解体された植民地期の建築から取り出された製造年代の判別できた鉄骨部材を購入し、それらの構成元素を発光分光分析装置により分析した結果、製鋼炉の特定につながった。また、製鋼炉の特定からその製鉄会社がいつその製鋼法を導入したかで、その鉄骨部材の製造年代を特定することにつながった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
中古建築資材市場で年代特定につながる鉄骨部材の購入が難しかったため。 そもそも、以前よりイギリス製の中古鉄骨の流通が少なくなっており、ドーマンロング社以外の鉄骨メーカーのものが見つからなかった。そのため、なかなかサンプル数を増やすことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、引き続き中古鉄骨の収集に努めるとともに、煉瓦考古学に取り組むものとする。煉瓦考古学では、形状の特徴による編年と熱残留磁化による編年に取り組む予定である。 また、今年度は最終年度であるので、これまで取り組んだ年代特定方法の妥当性を検証するため、旧英領植民地に残存するすでに建築年代が判明している鉄骨が用いられているバナキュラー建築を編年し分析する。続いて、年代特定法の適用可能性を評価するため、植民地時代のバナキュラー建築に対して建築物の年代推定を試み、その経過を分析し、問題点を抽出する。
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Research Products
(2 results)