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2022 Fiscal Year Annual Research Report

濃度実測データに基づく温室効果ガス削減の事後評価システムの開発

Research Project

Project/Area Number 22H03739
Allocation TypeSingle-year Grants
Research Institution防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

Principal Investigator

菅原 広史  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 教授 (60531788)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 亀崎 和輝  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (00910142)
今須 良一  東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (40334255)
石戸谷 重之  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究グループ長 (70374907)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords二酸化炭素 / 緩和策 / 都市緑地 / 酸素
Outline of Annual Research Achievements

研究目的に則して以下の3つの課題を行った。
(1)都市緑地におけるCO2発生・吸収パラメータを同定するため、東京都内の緑地におけるCO2輸送量実測データの品質のチェックと欠測データの補間を行った。品質チェックは過去13年間の全期間について統一した基準を用いて行い、誤りが疑わわれるデータを一つ一つ目視で確認して除去した。品質チェック済のデータを用いて当該都市緑地サイトでの年間CO2吸収量を評価したところ、富士山麓森林における吸収量よりも大きいことが分かった。
また、独自に開発した陸域生態系モデル(BEAMS-diurnal)を改良し、都市緑地におけるCO2発生・吸収パラメータを評価できるようになった。特に、光合成量評価のため、気象衛星ひまわりのデータを用いて、1時間ごとの光合成量を評価できるようになった。
(2)CO2輸送モデル(AIST-MM)の初期値となるCO2発生量分布データを、検証用CO2濃度データが存在する2016~2017年を対象に作成した。既存のデータベース(EAGrid2000-JAPAN)を、年々の温室効果ガス排出量データを用いて年度補正を行うことで、当該年の初期値データを得た。このデータとCO2輸送モデルを用いたCO2排出源別の輸送計算により、CO2・O2比をモデル計算できるようになった。
(3)CO2輸送モデルが人間活動の変化を正しく再現できるかどうかを検証するための、CO2濃度実測データの取得を行った。既存の郊外(つくば)および住宅地(渋谷区)での計測を継続し、モデルの検証に耐えうる高品質のデータが取得できるよう機材のメンテナンスを月1回のペースで行った。また、ビル街における観測サイト(千代田区)を新たに立ち上げるため、設置場所(建物)所有者との交渉を行い、観測終了後の原状復帰や観測における安全管理等について合意を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初計画したとおりにおおよそ順調に研究が進展している。

Strategy for Future Research Activity

研究目的に則して以下の3つの課題を並行して行う。
(1)都市緑地におけるCO2発生・吸収パラメータを、東京都内の緑地(緑地サイト、目黒区白金)における実測をもとに同定するため、CO2輸送量の実測を継続する。さらに、過去に計測したデータのうち、高品質のものを使用して植物によるCO2発生・吸収パラメータの同定を行う。同定したパラメータについて他サイトでのものと比較し、都市緑地におけるCO2発生・吸収の特徴を明らかにする。
(2)CO2輸送モデルの逆問題解析結果に基づいて、CO2発生源の推定のために最適な観測点配置を決める。特に、大気中のCO2輸送過程において、各排出源地点から他の観測地点にどれくらい影響を及ぼすかを決める”L値”と呼ばれるモデルパラメータの決定が必要であり、その値の最適値の地域性や季節変化などについて調査を行う。
(3)解析モデルが人間活動の変化を正しく再現できるかどうか、実測データを用いて検証する。検証用のCO2濃度データの取得を屋外実測により行う。既存の郊外サイト(つくば)および住宅地サイト(代々木)における観測を継続する。さらに、市街地サイト(千代田区)における観測の早期開始・継続のため、サイト管理者と十分な調整を行うとともに、観測機材に係る制御・通信システムを、今年度から参加する分担者(前田)と協力して構築する。またこれらの観測サイトに加えて、都内で新たに観測が可能なサイトの検討を進める。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 都市気候におけるいくつかの誤解について2023

    • Author(s)
      菅原広史
    • Organizer
      日本地理学会2023年度春季学術大会
  • [Presentation] ORを用いた都市域におけるCO2排出源の特性解析2022

    • Author(s)
      胡其多、新井豊、今須良一、石戸谷重之、近藤裕昭、菅原広史
    • Organizer
      日本気象学会2022年度秋季大会
  • [Presentation] 住宅地における緑地回復の試み2022

    • Author(s)
      菅原広史
    • Organizer
      ヒートアイランド学会2022年全国大会
  • [Presentation] 植生に囲まれた都市域からの温室効果ガス放出量の推定2022

    • Author(s)
      今須良一
    • Organizer
      日本気象学会地球観測衛星研究連絡会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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