2023 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical research on the design and implementation of management control systems and their effects
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23H00865
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澤邉 紀生 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (80278481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 淳 横浜市立大学, 国際商学部, 教授 (00736689)
飯塚 隼光 京都大学, 経営管理研究部, 特定講師 (00934944)
横田 絵理 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20277700)
吉川 晃史 関西学院大学, 商学部, 教授 (20612930)
尻無濱 芳崇 神奈川大学, 経営学部, 准教授 (20728331)
木村 麻子 関西大学, 商学部, 教授 (30389233)
浅田 拓史 大阪経済大学, 情報社会学部, 教授 (30580823)
新改 敬英 熊本学園大学, 専門職大学院会計専門職研究科, 准教授 (30848825)
セルメス鈴木 寛之 (鈴木寛之) 京都大学, 経済学研究科, 講師 (30916888)
李 燕 拓殖大学, 商学部, 准教授 (40612875)
篠田 朝也 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (50378428)
藤野 雅史 日本大学, 経済学部, 教授 (60361862)
飛田 努 福岡大学, 商学部, 准教授 (60435154)
足立 洋 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (60585553)
丸田 起大 九州大学, 経済学研究院, 教授 (70325588)
青木 章通 専修大学, 経営学部, 教授 (80338847)
岡田 幸彦 筑波大学, システム情報系, 教授 (80432053)
市原 勇一 北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (80781830)
佐々木 郁子 東北学院大学, 国際学部, 教授 (90306051)
目時 壮浩 早稲田大学, 商学学術院(会計研究科), 教授 (90548851)
篠原 巨司馬 福岡大学, 商学部, 教授 (90580168)
庄司 豊 琉球大学, 国際地域創造学部, 講師 (90910381)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 臨床会計学 / マネジメントコントロール / 臨床知 / 管理会計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、MCSの臨床知に焦点をあてて研究を進めることで、多様な個別事例をどのように分類し理論知と実践知を結びつけているのか類型化しつつ、それら類型において活用されている理論知を抽出する。MCSの臨床知の類型化については、研究蓄積が進んでいない現状を鑑みて、代表的な類型の抽出を目指す。研究方法としてケーススタディ・アクションリサーチ・サーベイ調査を同時並行に活用する。 2023年度は、臨床の場を分析単位とした比較ケーススタディを行うことで、多様な個別事例をどのように分類し理論知と実践知を結びつけているのか個別事例にアンカリングして臨床知を析出するためのフィールド調査を中心に行った。ケーススタディによって、多様な個別具体的な状況を分類する臨床知が、(1)静的というよりは動的に捉えられること、(2)臨床知が臨床家と実務家とのリアルタイムでのコミュニケーションにおいてだけでなく、コミュニケーションの前段階での臨床家による条件付けや、それに対応した実務家の自己選抜などを通じて現れること、その意味で臨床知の作動は臨床家と実務家のco-production的な性質を有すること、(3)臨床知が臨床家が用いるツールなど物質的なものにも体現されていること、(4)臨床家が個人としてではなくチームとして存在することがあり、チームのなかには研究者や実務家も含まれることがあること、などを示唆する経験的事実が得られた。比較ケーススタディと並行して、ツールの開発を通じたアクションリサーチや、これまでに収集したデータを用いた定量的分析を継続して行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ケーススタディについては、ほぼ計画通りに順調に研究を進めることができている。これまでに10を超える事例についてフィールド調査を遂行しており、それぞれの事例について、臨床の場における臨床家と実務家のコミュニケーションがどのようなスタイルで行われているのか明らかにできている。これら個別事例に見られる臨床知の析出についても、おおむね計画通りに進展している。本研究の経験的証拠収集は、ケーススタディを第1の手法として位置づけており、ケーススタディが順調に進んでいることが本研究がおおむね順調に進展していると判断している理由である。アクションリサーチおよびサーベイ調査については、若干の遅れが見られるが、すでに遅れの原因への対応をすすめており、大きな障害になるとは考えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ケーススタディやアクションリサーチを通じて得た個別具体的な経験的証拠から、臨床知を析出する作業を進めていく。これは臨床知の断片的証拠を具体的事例から発掘していくような作業といえる。そのうえで個別具体的な経験的証拠と紐付けられた断片的な臨床知を、統合するための枠組みの構築を進める。統合に向けた枠組みは、臨床知について新しい(断片的)証拠が追加されるたびに見直しが必要かどうか検討されるような性質を持っており、ケーススタディやアクションリサーチと並行して継続的に行われることになる。 サーベイ研究については、2023年度に行うべきであったサーベイ調査が協力者の都合もあり遅れているが、新たな研究協力者を得る見通しがついたので、今後、精力的に調査を進める予定である。サーベイ調査からデータが得られ次第、定量的研究も順次実施することになるが、これは今年度後半から来年度以降に向けて行うことになる。
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