2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the instability among mutant epithelial cells, adjacent normal epithelial cells and stromal cells to develop strategies for screening and very early detection of cancer.
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23H03102
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
清島 保 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20264054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
自見 英治郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40276598)
川野 真太郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (00398067)
藤井 慎介 九州大学, 歯学研究院, 講師 (60452786)
和田 裕子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70380706)
長谷川 佳那 九州大学, 歯学研究院, 助教 (30793989)
田尻 祐大 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (30820659)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 扁平上皮癌 / 早期発見 / Field cancerization / 細胞競合 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌治療において早期発見・早期治療は最も重要である。遺伝子異常の蓄積した変異細胞が出現、異常増殖し癌組織が形成され、癌微小環境も影響する。しかし、形態学的変化に乏しい変異細胞を病理診断時に捉えるのは非常に困難である。口腔扁平表皮癌(OSCC)の癌化超初期における変異細胞の検出は必要とされながらも、その追求は未だ十分ではない。 そこで、遺伝子異常にて形質転換した変異細胞の出現による「隣接正常細胞や間質細胞の反応」や「変異細胞の隣接正常細胞や間質細胞への反応」といった細胞の不安定性を時空間的に解明し、OSCCの超早期癌発見戦略の開拓を目指す。令和5年度は以下の研究結果を得た。 口腔扁平上皮癌の病理標本の非腫瘍領域、上皮内癌領域および浸潤癌領域のDNAマイクロアレイデータを用いて、包括的な遺伝子発現様式を解析した。結果、口腔扁平上皮癌の発症において、多くの遺伝子の発現とシグナル活性化が変化していた。また、我々が想定する中間形質転換標的因子シグナルを活性化させた実験系により、遺伝子発現が影響を受ける、あるいは 受けていない扁平上皮の分化マーカーが挙げられた。これらにより、我々が想定した上位形質転換標的因子シグナルによる中間形質転換標的因子シグナルの活性化が、下位標的因子である扁平上皮の分化マーカーの発現調節に関与し、発癌における遺伝子発現のフローが示唆された。 今後、これらの因子に関して細胞競合や癌形質への影響の検索を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文作成準備段階であり、本研究の基盤となる研究報告を優先して注力した。また、研究分担者の海外研修と大学院生の国内留学およびそれによる業務等の再分担により、実験時間と研究計画の調整を図った。さらに、調達予定であったいくつかの抗体等が市販されなくなり、代替えの抗体調達とその抗体を用いたプロトコールの再調整に時間を要した。本研究の基盤となる研究論文を国際誌に発表できたので、次年度は研究計画の遅れを取り戻すよう調整して研究を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者の帰国と大学院生の増員により以下の研究展開を図る。 I. 扁平上皮細胞のin vitro細胞競合モデル 継続して研究を行う。:確立されたin vitro細胞競合モデルを参照して樹立を図る。これまではイヌ腎臓尿細管上皮細胞由来細胞などを使用しているが、本研究では扁平上皮を基盤とし、形質転換標的因子の発現による空間的差異的発現因子を検索する。一方で、形質転換標的因子の発現調節による扁平上皮内の差異的発現因子を検索し、細胞競合に関連候補因子や扁平上皮癌細胞株の遺伝子発現と比較する。差異的発現因子の発現制御機構の解明と、差異的発現因子の過剰発現や発現抑制による扁平上皮細胞の形質変化を検索する。 II. FC領域における筋線維芽細胞分布と形質の検索:FC領域の間質における筋線維芽細胞の分布と筋線維芽細胞の表現型も予備的検索の準備を開始する。 III. FC領域における変異細胞出現関連新規候補因子のマッピング:I.の解析結果を基に、新規候補因子の発現を病理組織標本にて免疫細胞化学染色を行い、変異細胞、正常細胞および間質細胞における候補因子の発現領域をマッピングの準備を進める。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Wnt/β-catenin-C-kit axis may play a role in adenoid cystic carcinoma prognostication.2024
Author(s)
Fujii S, Hasegawa K, Maehara T, Kurppa KJ, Heikinheimo K, Warner KA, Maruyama S, Tajiri Y, Nor JE, Tanuma JI, Kawano S, Kiyoshima T.
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Journal Title
Pathol Res Pract.
Volume: 254
Pages: 155148
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Expansion of CD4+ cytotoxic T lymphocytes with specific gene expression patterns may contribute to suppression of tumor immunity in oral squamous cell carcinoma: single-cell analysis and in vitro experiments.2023
Author(s)
Chen H, Sameshima J, Yokomizo S, Sueyoshi T, Nagano H, Miyahara Y, Sakamoto T, Fujii S, Kiyoshima T, Guy T, Nakamura S, Moriyama M, Kaneko N, Kawano S.
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Journal Title
Front Immunol.
Volume: 14
Pages: 1305783
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Toll-like receptor 9-positive plasmacytoid dendritic cells promote Th17 immune responses in oral lichen planus stimulated by epithelium-derived cathepsin K.2023
Author(s)
Miyahara Y, Chen H, Moriyama M, Mochizuki K, Kaneko N, Haque ASMR, Chinju A, Kai K, Sakamoto M, Kakizoe-Ishiguro N, Yamauchi M, Ogata K, Kiyoshima T, Kawano S, Nakamura S.
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Journal Title
Sci Rep.
Volume: 13
Pages: 19320
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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