2012 Fiscal Year Annual Research Report
福島原発事故で発生した廃棄物の合理的な処理・処分システム構築に向けた基盤研究
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24226021
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Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
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Principal Investigator |
池田 泰久 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (40323836)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐島 陽 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (00400424)
三村 均 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10091753)
出光 一哉 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10221079)
佐藤 努 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10313636)
小崎 完 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60234746)
佐々木 隆之 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60314291)
佐藤 修彰 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70154078)
鈴木 達也 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70323839)
稲垣 八穂広 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80203199)
竹下 健二 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (80282870)
新堀 雄一 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90180562)
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| Project Period (FY) |
2012-05-31 – 2016-03-31
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| Keywords | 福島原発事故 / 除染 / 汚染水処理 / 放射性廃棄物処理・処分 / ゼオライト / ガラス固化 / ベントナイト / 高塩水環境 |
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| Research Abstract |
福島原発事故で発生した汚染物の合理的な処理・処分システム構築に向け、固体/液体汚染物性状研究、固体/液体汚染物処理研究、廃棄物処分研究の3分野に分け、整合性を取りつつ進めた。今年度の成果を示す。
固体/液体汚染物性状研究：燃料酸化物及び構造材からなる燃料デブリの性状に関して、主成分であるU及びZr酸化物のXRDによる相解析や核分裂生成物とマイナーアクチノイドの挙動について検討を行い、低温では蛍石型構造が安定であるが、温度の上昇とともに高酸化状態の構造、蛍石型構造に近い構造が現れることを明らかにした。また、Srと海水系成分との反応性を評価するため、室温及び高温での溶解度測定と生成する沈殿の分析を行い、海水成分の硫酸塩や炭酸等の影響を熱力学的に考慮した平衡計算と比較する事によりその解釈を試みた。
固体/液体汚染物処理研究：除染法の研究として、イオン液体（IL）による硝酸水溶液からIL相へのUの抽出試験を行い、Uが効率的にIL相に抽出されること、廃棄物の新ガラス固化技術の研究としてのCs吸着模擬ゼオライト（Ze）廃棄物の溶融試験で、1200℃が適切均質固化温度であることを明らかにした。また、Ze･フェロシアン化物（Fc）複合吸着剤がCs/Sr吸着性能を有すること、タンニン吸着剤（Tn）が海水中Uを選択吸着できること、疎水性白金触媒を用いてD2OからDを分離回収できることを明らかにした。
廃棄物処分研究：ベントナイト中のイオンの移動挙動に及ぼすイオン強度（IS）の影響を試験し、高ISでは低乾燥密度での拡散係数の増加傾向、Fe2+共存によるSeの移行抑制、また分子動力学計算から、Na+の固相表面拡散の可能性を明らかにした。さらに、Csを含有するFcとZeの高アルカリ溶液やコンクリート中での挙動試験を開始し、高塩水処分環境においてもカルシウムシリケート水和物が安定であることを明らかにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
固体/液体汚染物性状研究：
申請備品を購入・設置するとともに、それらを用いた実験を行い、当所の予定の成果を取得した。
固体/液体汚染物処理研究：
申請備品を購入・設置するとともに、計画した試験を実施し、成果を取得した。
廃棄物処分研究：
計画通りに実施し、成果を取得した。
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| Strategy for Future Research Activity |
固体/液体汚染物性状研究：
U及びFPを含む模擬燃料と金属構造材(SUS, Zr-2), 非金属構造材(コンクリート)との低温反応(<300℃)における生成物の性状を評価する。また、本物質を空気あるいは水蒸気雰囲気において反応させ、TG-DTAにより生成状況を、生成物の構造や放射性物質の存在状態をXRDやSEMを用いて評価する。さらに、燃料成分やFP元素と海水および冷却水との反応における溶解、沈殿挙動についても模擬実験を行い、評価する。
固体/液体汚染物処理研究：
汚染物性状研究の成果を踏まえ、新規媒体（熱応答性IL, 超臨界CO2）を用いた除染法の基礎データのさらなる取得と作製したガラス固化体中のCs残存率の定量性の向上を図る。また、汚染水処理法の開発に向け、各種吸着剤の金属イオンに対する吸着能の詳細検討、T処理用白金触媒の特性検討を行う。
廃棄物処分研究：
汚染物性状研究と汚染物処理研究の結果を受け、課題となりうる現象について処分システムの安全性に対する影響を評価するための情報を実験的に取得する。
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Research Products
(10 results)
