2013 Fiscal Year Annual Research Report
大学における学術管理職と経営管理職の相互作用システムに関する国際比較研究
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24243074
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川嶋 太津夫 大阪大学, 未来戦略機構, 教授 (20177679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 光子 日本大学, その他の研究科, 教授 (10317761)
小方 直幸 東京大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (20314776)
白鳥 義彦 神戸大学, その他の研究科, 教授 (20319213)
両角 亜希子 東京大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (50376589)
山本 清 東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60240090)
米澤 彰純 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (70251428)
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Project Period (FY) |
2012-10-31 – 2016-03-31
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Keywords | 教育社会学 / 大学経営 / シェアード・ガバナンス / 大学改革 / 国際比較 |
Research Abstract |
本研究は,大学の管理運営を担う二つの集団,学術管理職(学長,副学長,学部長等)と経営管理職(事務局長,財務部長等)との相互作用に焦点を当て,双方の管理職の高度化,専門化がどのように進展し,いかなる相互作用にあり,どのような関係性において大学が管理運営され,教育研究にいかなる影響を及ぼしているかを,国際比較の観点から明らかにしようとするものである. 25年度は,26年度に実施予定のアンケート調査の作成に向けて,国内では千葉大学,福岡県立大学,海外では英国のリバプール大学,ロンドン大学,リーダーシップ・ファウンデーション等,フランスはパリ大学,トゥールーズ・ル・ミライユ大学等,米国はペンシルバニア大学を訪問し,理事長,学長,副学長等にインタビューを実施し,その職務,権限,必要な職能,キャリアパス,課題などについて情報を収集し,分析を行った.同時に,アンケート調査を国際的に実施するにあたって,実施に協力が可能なカウンターパートナーの依頼を行った. また,メンバーによる研究会.研究打ち合わせを3回実施し,調査に関する情報の共有と基本文献の読み合わせを行うとともに,国際セミナーを開催し,ドイツと韓国の研究者を招聘し,それぞれの国における大学の管理運営ならびに学術管理者と経営管理者のキャリアや職能開発に関して情報を得るとともに,日本の現状に関しても報告を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,大学の管理運営を担う二つの集団,学術管理職(学長,副学長,学部長等)と経営管理職(事務局長,財務部長等)との相互作用について,理論的枠組みを構築し,その妥当性を質問紙調査を通じて検証し,両者の建設的な相互作用の在り方を追究し,今後の大学経営の在り方や,それを担う2つの管理職層のリクルートや養成方法などについて提言を行うことである,これまで,先行研究の批判的検討を通じて,ほぼ理論的枠組みの構築は終わりつつあり,また,質問紙調査については,H25年度に内外の大学で関係者に探索的なインタビュー調査を行い,質問紙に盛り込むべき項目の検討を開始したところである.
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度は,英国,米国,中国,韓国,ドイツ,フランスで,引き続きインタビューを中心とする事例調査を実施するとともに,意思決定への関与,影響度,学長のリーダーシップ,組織文化,専門職の数・仕事内容,ガバナンス構造,政府の関与,大学特性,個人属性,三者(執行部、教員組織、事務組織)の分担等の項目を含んだ調査票を日英版で作成し,主に,英国と米国の研究協力者を通じて実施し,年度末には一年の成果を集約する国際セミナーを開催する.
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Research Products
(17 results)