2014 Fiscal Year Annual Research Report
沈み込み境界の構造岩石学的研究:西南日本(三波川帯)の例
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24244079
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
WALLIS R・Simon 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30263065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 知行 金沢大学, 自然システム学系, 助教 (80396811)
青矢 睦月 徳島大学, ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (90415638)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | EBSD / アンチゴライト / かんらん石 / マントルウェッジ |
Outline of Annual Research Achievements |
比較的に浅いウェッジマントル起源の岩体として四国中央部と紀伊半島に位置する岩体での地質調査を行った。その結果岩体内の主要な構成鉱物の分布が明らかになった。鉱物の分布により、沈み込んだ物質からの流体の流入により沈み込み境界近辺のマントルにおけるSiO2のactivityーが高まり、bruciteが不安定になったことを推定した。また、沈み込んだ物質と地震学的なデータとの関係を究明する目的として、実験室内の変形実験器で変形させた沈み込み型変成岩のCPOを測定し、地震波速度の異方性との関係について議論した。その成果を投稿論文にまとめ、H26年度にJournal of Geophysical Research に発表された。また、前年度の成果の一つだったOlivineCPOの形成メカニズムは塑性変形のみならずtopotactici成長も原因の一つであると提案した論文に対する反論があり、反論の内容に関する返答論文(査読付き)をEarth and Planetary Science Lettersに掲載した。また、白髪山岩体を例として、浅いウェッジマントル直下の沈み込み境界における低周波微動とスロー地震の発生メカニズムについて議論した。その成果はEarth and Planetary Lettersに掲載された。 もう一つ大きな成果は地震波速度の異方性と天然の岩石構造との関係に関する研究である。沈み込み境界更に地震波異方性の大きい琉球収束プレート境界を例として、天然のantigoriteを含むマントル岩石で認められる弾性的異方性と比較し、ウェッジマントル中の異方性分布を制約した。スラブ内地震とteleseismicのイベントは同じような異方性を示すことを説明するために様々な角度の面構造が必要であることを見出し、その方位変化の原因はウェッジマントルにおける対流というモデルを提案した。この研究成果は現在投稿中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)