2013 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化のなかのインド「州」政治:開発・環境・暴力をめぐる全28州の比較分析
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24251003
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 修 広島大学, 社会(科)学研究科, 教授 (60231693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 将之 神戸女学院大学, 文学部, 准教授 (00365694)
上田 知亮 龍谷大学, 現代インド研究センター, 研究員 (20402943)
石坂 晋哉 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 研究員 (20525068)
油井 美春 広島大学, 国際協力研究科, 特任助教 (50634440)
長崎 暢子 龍谷大学, 人間科学宗教総合研究センター, 研究員 (70012979)
志賀 美和子 専修大学, 文学部, 准教授 (80401157)
木村 真希子 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (90468835)
舟橋 健太 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 研究員 (90510488)
中溝 和弥 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (90596793)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インド / 州政治 / 民主主義 / 暴力 / 環境 / 地方分権 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に引き続き、各分担者、協力者はそれぞれの担当州を中心に、現地調査等を行った。また、3回の研究会を開催し、本科研参加研究者による第1回目の研究報告を一通り終了した。研究会は5月25日に広島大学(報告者:石坂、北川、近藤)、11月9日に長崎県立大学(同:油井、中溝)、1月25日に龍谷大学(同:上田、三輪、吉田)において開催し、それぞれの研究、特に担当する州における政治発展についての研究状況を報告し、意見交換を行った。各州における独自の民主主義的発展の多様性とともに、州レベル以下への更なる民主主義の深化を考慮する必要性を認識する諸報告がなされた。なお、本年度研究計画に掲げた「〈開発〉〈環境〉〈暴力〉の3つの争点領域について州の政治的争点となっているか否かを特定し、それに応じて各州を暫定的に分類」するという点は、上記したように、各研究分担者・協力者の研究が、各州における民主主義の深化(より下層レベルへの深化を含む)に注目が集まり、担当州の州政治の全体像は、そうした深化の十分な研究を踏まえる必要があると考えたがゆえに、本年度中の分類は行わなかった。これは、総選挙が行われ、州全体の政治が鳥瞰できる翌年度の課題とする。なお、前年度に引き続き、海外調査を行った研究者による現状報告を、各研究会の冒頭に行い、インド政治の幅広い現状認識のための努力を行った。 これらの結果、インドの民主主義的発展を質的に研究するにあたって、州という単位に視点を置くことの意義が明らかになりつつあると言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標に掲げた「〈開発〉〈環境〉〈暴力〉の3つの争点領域について州の政治的争点となっているか否かを特定し、それに応じて各州を暫定的に分類」するという点では未達成であるが、州に注目することによる、インド民主主義の質的深化という新たな課題を明らかにすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
一巡した科研参加者による研究報告を踏まえ、今年度より学会報告の組織を開始する。最初に国内学会での部会組織をめざし、準備中であるが、来年度以降は国際学会でのセッション形成による成果報告が可能なように準備する。
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Research Products
(62 results)