2012 Fiscal Year Annual Research Report
健康から発病に至る心理的・生理的変化および栄養代謝変化の解明
Project/Area Number |
24300256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武田 英二 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00144973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹谷 豊 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30263825)
山本 浩範 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60314861)
奥村 仙示 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30322259)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食品組み合わせ / エネルギー密度 / 満足度 / 満腹度 / 食後血糖値 / トランスクリプトミクス / メタボロミクス |
Research Abstract |
1)食品組み合わせと栄養代謝および心理的・生理的反応の解明 エネルギー密度が異なる食事を6種類準備し健常者300人に摂取させて評価した。基本食の(1)Contro1は米飯150g,主菜40g,野菜240g,エネルギー500kcal, ED0.75, PFC比は20:14:66,(2)High meat(Hmeat)は,米飯を100gに減らし,代わりに主菜を80gに増やした。(3)Medium fat Low vegetable(MfatLveg)は,主菜を脂身が含む部位に変え,野菜を1/3の80gに減らした。(4)Low vegetable(Lveg)は,米飯・主菜量は同じで,野菜を1/3の80gに減らした。(5)High fat(Hfat)は,主菜を脂身が含む部位と脂質を多く使う調理法に変え,油の付加によりエネルギーを増加させた。(6)High fat Low vegetable(HfatLveg)は,Hfatから野菜量を1/3の80gにした。その結果、満腹度と満足度AUCは,Control及びHmeatはMfatLvegより食後有意に高値を示した。さらに,Controlに比較しLvegが,Hfatに比較しHfatLvegは,有意に低値を示した。さらに,Cotrolに比較し,HfatLvegは,有意に低値を示した。 2)健康状態と栄養代謝機能の解明 (1)Glucose食(トレーランスG/エネルギー300kcal、糖質75g)、(2)Control食(エネルギー455kcal、糖質87.5g、たんぱく質15.3g)(3)粘性食(エネルギー457kca1、糖質87.0g、たんぱく質15.1g)(4)ヨーグルト食(エネルギー445kcal、糖質87.0g、たんぱく質15.1g)(5)チーズ食(エネルギー509kcal、糖質87.0g、たんぱく質15.1g)を用いて試験を行った。その結果、粘性食では他の4食に比してピルビン酸は有意に高値を示した。乳酸は、チーズ食では食後45分まで上昇したが、食後60分において急激に低下し、食後90、120分において他の4食に比して有意に低値を示し、食後240分においてコントロール食及びヨーグルト食に比して有意に低値を示した。クエン酸、アコニット酸、イソクエン酸は、コントロール食、チーズ食では摂取後に上昇し、コントロール食では食後240分において低下するが、チーズ食では食後240分で高値を維持した。ロイシン、イソロイシンは、グルコース食では空腹時に比して有意に低下した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年間の研究の基盤となる平成24年度研究である(1)「食品組み合わせと栄養代謝および心理的・生理的反応の解明」および(2)「健康状態と栄養代謝機能の解明」を、倫理審査委員会承認および対象者確保ができ、ヒト試験が終了できた。VAS試験、トランスクリプトミクス解析やメタボロミクス解析も進めており順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
食品組み合わせのエピゲノム修飾におよぼす効果について検討する。NFkB-p65遺伝子やPPARGCIA遺伝子と同様のパターンを示すメチル化などのエピゲノム修飾を受ける遺伝子をDNAチップ解析により検出する。健康状態と栄養代謝機能に影響をおよぼす脂肪酸パターンとの関係を解明する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、食品組み合わせのエピゲノム修飾におよぼす効果について検討する。平成24年度に行った種々献立を摂取したあとの栄養代謝および心理的・生理的反応などの生体反応とエピゲノム修飾との関係を解明する。本研究により、疾患を予知するエピゲノムバイオマーカーをはじめ若年期での成人期疾患の予知技術を確立していく。 次年度への繰越額は文具に使用予定である。
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Research Products
(6 results)