2014 Fiscal Year Annual Research Report
天然由来脂溶性ハロゲン化合物のヒト残留実態および代謝活性化による影響評価
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24310049
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
原口 浩一 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (00258500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 哲也 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (10133216)
古賀 信幸 中村学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80136514)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 代謝 / 臭素化合物 / 血清 / ヒト |
Outline of Annual Research Achievements |
1.日本人の血液に残留する天然由来臭素化合物のプロファイルを調べた結果、主成分は6-hydroxy-2,2',4,4'-tetrabromodiphenyl ether (6-OH-BDE47)であった。その由来を調べるため、日本の海藻食品のうち乾燥ヒジキ中の臭素化合物を調べると成分が一致した。このことから、ヒト体内のOH-PBDEの一部は食事中に含まれる海藻を直接摂取することに由来すると考えられた。 2.MeO-PBDEの体内動態を調べるため、合成した2-MeO-BDE28をマウスに投与しその組織分布を調べた。その結果、肝臓で脱メチル化が起こり、血液中に2-OH-BDE28として検出された。またdiOH体およびOH-MeO体が尿および糞中に検出された。抗菌剤トリクロサンのメチル化体は、マウス投与後に同様に脱メチル化が起こった。このことから、ヒト体内で検出される臭素化ビフェノールの多くはMeO体の脱メチル化により生成することが示唆された。 3.フェノール性臭素化合物の機能性を評価するため、数種のOH-PBDEを合成し、ORAC法およびDPPH法を用いて抗酸化活性を調べた。6-OH-BDE47は、ORAC法ではtroloxより高い活性を示し、グラム陰性菌に対して強い抗菌作用を有することを明らかにした。ヒト残留成分の1つ2,2’-dihydroxy-tetrabromobiphenylは強い抗MRSA活性を有した。この抗酸化性を調べると、ORAC法では高い抗酸化活性を示したが、DPPH法では活性が見られなかった。 以上の結果、ヒトに残留する天然OH-PBDEは食事中の海藻由来6-OH-BDE47の直接摂取によるか、またはMeO-BDEが脱メチル化(代謝)されたもので、血液中では抗菌性、抗酸化性などの機能性を発揮していると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Distribution and excretion of 2,2′,3,4′,5,5′,6-heptachlorobiphenyl (CB187) and its metabolites in rats and guinea pigs.2015
Author(s)
Ohta, C.; Haraguchi, K.; Kato, Y.; Endo, T.; Kimura, O.; Koga, N.
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Journal Title
Chemosphere
Volume: 118
Pages: 5-11
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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