2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24310183
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 由美 京都大学, 附属図書館, 准教授 (70335214)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 樹 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (10513517)
芹澤 知広 奈良大学, 社会学部, 教授 (60299162)
津田 浩司 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (60581022)
奈倉 京子 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (70555119)
横田 祥子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (80709535)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 東南アジア / インドネシア / 華僑・華人 / 国際移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、本研究は、インドネシア華人とその再移住の調査を通じて、脱植民地化、国民国家形成、冷戦といった20 世紀のアジアの国際関係をとらえなおすことである。 2015年度は、従来の研究会と共同調査に加え、研究成果のアウトプットにつとめた。まず国内においては、2015年6月27日に開催された東南アジア学会関東例会において「シンポジウム:インドネシアと香港のメディアにみられるインドネシア華人の「帰国」」を開催した。また国際的には、2015年11月4日-5日にインドネシアのガジャマダ大学において開催されたSoutheast Asian Studies Regional Exchange Program 20th Anniversary International Conferenceにおいて'Rethinking the post-World War II history from the Chinese Indonesian experiences in Indonesia, Netherlands, Taiwan, Hong Kong, and Japan'というタイトルで、インドネシアの研究協力者と日本人メンバーによるパネル発表を行った。 共同調査に関しては、9月にマレーシアのペナンにて、アジア経済危機前後のインドネシア華人の移動について調査を行い、11月に香港にて、2013年度に行った共同調査のフォローアップ調査を行った。ペナン調査からは、対岸のインドネシアスマトラ島との植民地時代からの交易による人の行き来と現在の移動の連続性を確認でき、科学研究費基盤(B)「海のアジア再考-英領マラヤ・東アジアネットワークの歴史と現在-」(H28-H30:北村由美研究代表)の着想につながった。 また、本科研プロジェクトについては、2016年度以降国際共同研究として継続予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
共同調査および研究成果の国内外学会における口頭発表を勢力的に行ったという点では、順調に進展してきたが、当初は2015年度内に予定していたウェブサイトと報告書の公開を、2016年度に行延期したためやや遅れていると評価する。
|
Strategy for Future Research Activity |
2016年度は、ウェブサイトの公開と報告書の作成を行う予定である。また、国際共同研究として本研究をさらに進展させるための準備を行う。
|
Causes of Carryover |
本研究では、研究成果に基づく論文や、研究の過程で行ったインタビューなどをまとめた報告書の刊行とHPの作成を予定している。当初の予定では、2015年度末に報告書を刊行する予定であったが、2015年度に行った海外共同調査の結果、当初予測されていなかったマレーシアとインドネシア、香港とインドネシア間の移動の歴史的連続性を示す新たな知見と資料が得られた。それらの成果を反映させるため、報告書とHPの完成に遅れが生じたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年に予定している、報告書の刊行とHP作成に使用する。
|
Research Products
(28 results)