2012 Fiscal Year Annual Research Report
古代東アジア諸国の仏教系変格漢文に関する基礎的研究
Project/Area Number |
24320013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
石井 公成 駒澤大学, 仏教学部, 教授 (10176133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 博達 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (90131292)
金 文京 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60127074)
瀬間 雅之 上智大学, 文学部, 教授 (00187866)
奥野 光賢 駒澤大学, 仏教学部, 教授 (40279667)
師 茂樹 花園大学, 文学部, 准教授 (70351294)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 変格漢文 / 和習 / 『日本書紀』 / 三経義疏 |
Research Abstract |
本年度は駒澤大学において、10月、12月、2月に計3回の研究集会を開催し、特に12月の第二回は国際研究集会として、海外研究協力者である南京師範大学の董志翹教授、韓国科学技術大学の鄭在永教授、韓国国立木浦大学の崔鉱植准教授も招いて発表と討論を行った。また、慶応大学図書館その他での資料調査も行った。これにより、それぞれの分野の最新の研究状況を知ることができたうえ、用例データベースの作成方法について検討することができた。 2013年2月に開催した第3回の研究集会においては、研究代表者である石井が朝鮮成立であって新羅の義湘とその弟子の問答であることを証明した『華厳経問答』における新羅風な変格漢文について、崔准教授が研究発表を行った。本書はこれまで中国の仏教文献と考えられてきたため、語法の研究者には注目されていなかったが、上下2巻の書物であって変格漢文の用例に満ちているため、変格漢文を含む木簡が何百枚も新たに出現したに等しい価値がある。これによって、韓国と日本の変格漢文の研究は一気に進むものと思われる。 データベースについては、駒澤大学の大学院生たちに協力してもらい、変格漢文に関する論文データベースと、『日本書紀』および三経義疏に関する用例データベースの作成を始めた。論文データベースについては、雑誌に掲載された日本と中国の主要な関連論文を入力することができた。用例データベースについては、変格漢文の認定やその分類分けについてルールを定めて作成を始めたものの、問題がいろいろ出てきたため、分類その他の見直しを進めながら作成を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3度にわたる研究集会とメールでのやりとりによって、研究そのものは大幅に進んだうえ、論文データベースは着実に作成されつつあるが、『日本書紀』と三経義疏における変格漢文の用例データベースの作成が遅れており、改善する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も、通常の研究集会と、海外研究協力者たちを招いた国際研究集会を開催し、研究を深めてゆく。論文データベースについては、雑誌論文以外の研究書の中の記述もデータベース化していきたい。用例データベースについては、協力してくれる大学院生に集中的な訓練をおこない、研究代表者自身も用例採取と入力に加わる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
用例の入力は、大学院生5名の協力を得て始めたが、従来の分類で扱いにくい曖昧な用例に作業者が迷う場合などが多く、データベース入力が計画通り進まなかった結果、謝金がかなり残ることとなった。このため、新たな分類を作成して作業者との協議・指導を始めているため、次年度は入力も進み、予算も消化できる見込みである。
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Research Products
(3 results)