2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24320147
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 哲 京都大学, 文学研究科, 教授 (80215425)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田中 直樹 東北大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70233559)
佐々木 博光 大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (80222008)
橋本 伸也 関西学院大学, 文学部, 教授 (30212137)
長谷川 貴彦 北海道大学, 文学研究科, 教授 (70291226)
長谷川 まゆ帆 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60192697)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 西洋史学 / 史学史 / 国際研究者交流 / 韓国 / 東アジア |
Research Abstract |
本研究の2年目にあたる本年度は、韓国の西洋史研究者との交流を中心に、以下の事業をおこなった。 1)京都大学で開催された第63回日本西洋史学会大会の全体シンポジウム「東アジアの「西洋史学」――国境を越えた対話をめざして」を主催した(5月11日)。韓国から招聘した漢陽大学(ソウル)比較歴史文化研究所所長のLim Jie-Hyun教授が基調講演を行ない、本共同研究のメンバーが司会(小山哲)・コメント(小田中直樹、佐々木博光、橋本伸也、長谷川貴彦、長谷川まゆ帆)を担当した。シンポジウムの内容をふまえてさらに議論を深めるために、京都大学においてアフター・シンポジウムを開催した(5月13日)。韓国からは、Lim Jie-Hyun教授を含めて3名の研究者が参加した。 2) 日本と韓国の若い世代の西洋史研究者の交流を行なうために京都大学で開催された「日韓若手西洋史研究者のためのワークショップ」(12月15・16日)に参加するシニア・メンバー5名を韓国より招聘した。この招聘メンバーと本共同研究のメンバーを中心に、日韓の社会史研究の史学史的再考をテーマとする「日韓西洋史研究者フォーラム」を京都大学で開催した(12月17日)。日本側から長谷川まゆ帆が基調報告を行ない、韓国側から2名、日本側から1名(橋本伸也)がコメントし、全体で討論を行なった(司会はLim Jie-Hyunと小山哲)。 3) メンバー間の意見交換のために、研究会を2回開催した(第1回:4月29日、第2回:6月29日、会場はいずれも関西学院大学梅田キャンパス)。第2回の研究会では、佐々木博光と長谷川貴彦が報告を行なった。 4) 上記の研究交流・議論をふまえながら、各メンバーが研究成果を雑誌・書籍等に発表した(研究成果リストを参照)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究計画のうち、a) 先行研究にかんする調査の継続と、史料の調査・収集・分析、b) 研究会の開催による研究経過の報告と課題の検討、c) 海外からの研究者の招聘とシンポジウムの開催については、当初の計画に沿って研究が進められ、十分な達成がなされたと考える。とくに第63回日本西洋史学会大会の全体シンポジウムは、本共同研究のメンバーによって企画・実施されたものであり、東アジアにおける西洋史学研究の国際交流を展望する試みとして、史学史的にも意味のある事業であったと考えている。 d)学術交流の拡大のための準備作業については、当初予定していた中国の研究者との交流の見通しをたてるには至らなかった。その理由の1つは、韓国の研究者との交流のなかで、当初の想定以上にさまざまな問題が両国間に存在することを各メンバーが認識するに至った点にある。12月に日韓の若手の研究者交流を行なったのは、そのような認識をふまえてのことでもあった。今後も、本共同研究では、韓国との研究交流を基軸として進められる予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度までの研究の進展とその内容をふまえて、以下のような課題にとり組みたい。 1) 昨年5月のシンポジウムの内容をふまえて、学術雑誌に論文を発表する。 2) 共同研究の進展をふまえて、西洋史学の専門雑誌に、リレー形式で、メンバーが論文を執筆する。 3) 韓国の西洋史研究者との研究交流を引き続き行ない、「西洋史学」の史学史的再検討を進めると同時に、今後の研究協力について具体的な見通しを得ることをめざす。 4) 本共同研究の全体を総括するために研究会を行ない、研究報告の執筆を進める。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度に購入を予定していた本共同研究に関連する図書のうち一部について年度内の購入の必要性を検討し直したことなどから、次年度使用に計画を変更した。 本年度の研究の進展に応じて必要な図書の選択を適切に行い、有効に使用する予定である。
|
Research Products
(21 results)