2013 Fiscal Year Annual Research Report
テスト理論による法学テストの能力試験化へ向けての研究
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24330031
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
藤本 亮 静岡大学, 法務研究科, 教授 (80300474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 裕之 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60114815)
藤田 政博 関西大学, 社会学部, 准教授 (60377140)
堀田 秀吾 明治大学, 法学部, 教授 (70330008)
小谷 順子 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (40359972)
宮下 修一 静岡大学, 法務研究科, 教授 (80377712)
吉川 真理 静岡大学, 法務研究科, 教授 (70289750)
和田 直人 静岡大学, 法務研究科, 准教授 (50380209)
正木 祐史 静岡大学, 法務研究科, 教授 (70339597)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 教育心理学 / 基礎法学 / テスト理論 / 資格試験 / 法学教育 |
Research Abstract |
本年度は、実験計画の協力を得ている法学検定試験委員会とともに、より実施可能な実験計画を立案した。データ収集に協力を得られる場合、通常90分である授業時間中に問題や解答用紙の配布回収を終わらせなければ予定するサンプル数が収集できないことが明らかとなった。そのために問題構成を当初の計画から改めるする必要が明らかとなった。択一問題から正誤問題へ大きな設計変更を行うこととなった。共通問題モデルによる等化を行えるように準備を進めた。過去3年分(一部科目は4年分)の法学検定試験問題をその性質によって選択肢ごとに分類した。選択肢単独では正誤問題として成立しない問題は排除した。分類にあたっては、条文知識、判例知識、学説知識を基本として分類し、それに複数の学説知識が必要か否かを加味して分類表を作成した。その分類表に基づいて、問題セットの作成にあたった。問題セットは全部で3セット作成した。3セットに共通の問題とセット独自の問題から構成し、また法学検定の各級からもバランスよく問題を配置することで、異なる問題セットを構成した。実験計画では、古典的テスト理論ベースでの問題セット間の比較とともに、共通問題をベースとした等化を行った上で、IRTにかかるパラメータを計算し、IRTモデルでの比較を行う。このことにより問題セットが異なるとも十分な設計がなされた法律テスト問題が一定程度能力値を比較可能な形で比較できることを示し、かつ高度な知識体系たる法学知識に対するテスト理論の応用性を示す点にある。これらの実験については、確実に実施するための準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画についてはやや遅れているが、在外研究中の研究分担者を中心に合衆国の司法試験択一式問題の作成体制等についてヒアリングも進んでおり、おおむね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度は最終年度に当たるので、これまでの実験計画によって収集したデータ分析と成果の報告、合衆国におけるテスト理論の司法試験への応用状況等についての研究成果を出版する。そのための打ち合わせを出版社と進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験計画によるデータ収集が次年度に実施となったことと海外視察計画が在外研究等との関係で次年度実施により、より効果的に用いることができるためである。 次年度使用額は概ね実験計画法によるデータ収集と海外視察に用いられる。
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Research Products
(2 results)