2015 Fiscal Year Annual Research Report
数論的アルゴリズムの研究を通したエルゴード理論の新たな展開
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24340020
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
厚地 淳 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00221044)
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50171905)
田村 明久 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50217189)
福山 克司 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60218956)
夏井 利恵 日本女子大学, 理学部, 准教授 (60398633)
浜 正樹 文京学院大学, 外国語学部, 准教授 (90389875)
井上 賀絵 慶應義塾大学, 薬学部, 講師 (90621011)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エルゴード理論 / 連分数 / 一様分布論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究ではHurwitz複素連分数変換の自然拡大の双曲空間への表現を構成した。実際、連続する近似分数分母の商の複素平面上の閉包が単連結であることを示すことで、構成した空間のルベク測度が正であることを証明した。これまでの研究で、Hurwitz複素連分数にルジャンドル定数が存在することが分かっていたが、そのことが証明の中で基本的であることが明らかになった。さらに構成の中で現れる複素平面上の領域の境界がフラクタルな図形となるが、Jordan 曲線になっていることの証明を完成させた。現在、証明を精査しながら論文を作成中である。 有限体の要素を係数とする多項式に対するユークリッドアルゴリズムのコストの評価について、三つの多項式の場合に関しては、母函数を用いる方法によりこれまでに得られた結果をさらに精密化した。これによりアルゴリズム論における離散的手法と連続的手法の対比のよりいっそうの明確化に成功した。この成果についても現在論文を準備中である。 また、区間交換写像に対する Rauzy induction の自然拡大の表現をYoccoz、Viana等による表現に改訂し、出版されることが確定した。同じく、Artin連分数の正規列の構成についても細部を完成させ、論文として出版されることも確定している。 さらに、無限大不変測度を持つエルゴード的変換の多重再帰性について新たな十分条件を発見し、定負曲率多様体上の測地流に対する未解決問題を肯定的に解決した。この成果も現在論文として受理され出版待ちである。 これらの研究成果の公表および研究者交流を目的として、慶應義塾大学において、2015年11月25日~28日に研究集会「エルゴード理論とその周辺」、2016年1月23日には研究集会「エルゴード理論の最近の発展」を開催し、フランス、オランダ、韓国および国内の研究情報交換を行った。さらに、多くの国内外の研究集会への参加、発表を通して、研究成果を社会に発信した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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