2012 Fiscal Year Annual Research Report
鉄骨造建物の3次元倒壊挙動の解明と耐震安全余裕度の評価
Project/Area Number |
24360223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 哲 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 准教授 (60230455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉敷 祥一 大阪工業大学, 工学部, 講師 (00447525)
島田 侑子 千葉大学, 工学研究科, 助教 (90586554)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 建築構造・材料 / 鉄骨構造 / 倒壊 / 部材実験 / 応答解析 / 終局耐震性能 / 3次元 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大地震時に鉄骨造建物が倒壊に至るまでの3次元挙動を明らかにし、耐震設計における安全余裕度を明らかにすることである。本研究では、これまであまり行われていない鋼部材および接合部の3次元大変形繰り返し載荷実験を行い、3次元応力下で部材が最大耐力に到達し、その後復元力を喪失するまでの解析モデルを構築する。その上で、構築した部材レベルでの解析モデルを組み込んだ3次元弾塑性応答解析プログラムを開発し、建物が地震荷重下で倒壊に至るまでの3次元挙動を明らかにするとともに、現在の耐震設計法で作られた建物の耐震安全余裕度を評価する。 研究初年度である平成24年度においては、3次元外力を受ける部材および接合部の実験・解析に着手し、建物内における複雑な応力状態のもとでの部材および接合部の基本的な特性を検討した。また、3次元非線形応答解析を行うためのプログラム開発にも着手した。具体的には、一定軸力の条件下で水平2方向に大振幅での繰り返し強制変形を受ける角形鋼管による内柱と、鉄骨造建物の弱点である梁端接合部を対象にしたランダムな載荷履歴のもとでの繰り返し載荷実験を行うとともに、任意の荷重条件での挙動を追跡するための解析プログラムを作成し、実験結果によるキャリブレーションを行い、作成した解析プログラムの基本的な条件での有効性を検証した。ランダムな載荷履歴による角形鋼管柱の2方向載荷実験は、建物の倒壊挙動および倒壊に対する安全性を検討するために必要な実験であるが、これまで行われてこなかったものであり、得られた知見の耐震工学における重要性は非常に高い。また、開発した、水平2方向外力を受ける角形鋼管柱の挙動を復元力喪失まで追跡できる解析プログラムも、今後ブラッシュアップが必要ではあるが、新規性が高くまた耐震工学上有用な成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規性のある実験および解析プログラムの作成は順調に進んでおり、当初設定した目標に向けて着実に成果が挙がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、軸力が変動する場合など、より複雑な条件のもとでの部材・接合部の挙動を実験的に検証するとともに、解析プログラムの拡張を行ってゆく。
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Research Products
(3 results)