2012 Fiscal Year Annual Research Report
流動液体金属プラズマ対向機器による周辺粒子制御の実験的研究
Project/Area Number |
24360387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
廣岡 慶彦 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (60311213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦川 直子 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (00353441)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プラズマ-壁相互作用 / 液体金属 / 粒子制御 / 壁リサイクリング / 周辺プラズマ |
Research Abstract |
本研究課題は、定常運転磁気閉じ込め核融合に於ける周辺部プラズマ粒子制御能力を有するプラズマ対向材料としてリチウム等の水素溶解可能な金属を溶融・流動させて実際にプラズマに曝してそのプラズマ-表面相互作用を実験的に観測することを最終的な目的とするものである,、 H24年度は、液体金属流動用の電磁ポンプの機種選定とその購入を行った。これは、計画している実験条件(磁場:約100Gauss・流速:約5cm/s)での圧力損失(約0.1MPa/m)に抗して液体金属を循環させるのに必要なパワーを有するものである。非常に特殊な装置であるので高価(購入機種二約450万円)で、国内で製作・販売しているのは、茨城県の助川電気のみである。選定に当たっては、同社を訪問し技術部長と詳細な打ち合わせを行った。受注生産であるため上記の電磁ポンプの納品は、H24年11月となった。 上記と並行して、本研究課題で用いる液体金属の内、溶融に加熱を必要としない基礎実験用のもの、即ち、常温で液体状態であるGaInSnを10リッター米国から並行輸入した。この金属は、別目的の研究ではあるが、既にカリフォルニア大学理工学部(Prof.M. Abdou)で用いられており、その取扱い安全性が確認されているものである。しかし、この液体金属も非常に特殊なもので国内で調達することが出来ないため上記の如く国内商社を介して並行輸入を行った。 これらと並行して、液体金属流動基礎実験用のグローブボックスの設計・製作を行った,本研究課題では、最終的には、融点180℃のリチウムを流動させることを念頭にグローブボックスの設計を行った。液体金属リチウムは、非常に反応性に富むので、既製品グローブボックスを用いることが出来ないため、これも特注品となった。反応性金属を用いるため事前に排気して希ガス置換を行うため気密性を保ちしかも大型の内容物(前記の電磁ポンプ)を収容可能な既製品はなく、しかも、限られた原資で製作する必要があるため設計・製作に時間を要した。結局、耐リチウム反応性に優れたステンレス被覆付きアルミ製の大型グローブボックスを製作することとしたが、納期がH25年度にずれ込んでしまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前記の様に本研究は、非常に特殊な実験条件を安全に実現する必要があり、特に、特注品のグローブボックスの製作に予想以上に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
早急にグローブボックスの製作を終了し、GalnSnを用いる基礎流動金属実験を開始する計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終的な溶融リチウムを流動させる実験の計画に関しても迅速に必要機材を入手する予定である。
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