2014 Fiscal Year Annual Research Report
ゼオライトを用いたヨウ素・セシウム高除染性フィルターベントシステムの開発
Project/Area Number |
24360388
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
奈良林 直 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10419947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 豪 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50421524)
辻 雅司 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), その他 (70091478)
佐藤 修彰 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (70154078)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Filtered Venting System / Severe Accidents / Silver Zeolite / Metallic fiber filter / Decontamination factor / Radioactive iodide / Organic iodine |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による津波により、福島第一原子力発電所が炉心溶融を伴う過酷事故を起こし、大量の放射性物質が飛散し周辺環境に甚大な影響を及ぼす事態となった。これを踏まえ、ヨーロッパで導入されている格納容器フィルタードベントシステム (FCVS) の設置を日本原子力学会等で提案し、国内全ての原子力発電所に設置されることになったが、欧州のFCVS は小児甲状腺癌の原因物質である有機ヨウ素に対する除染係数が50程度と低く改善の余地があった。そこで本研究では、更なる除染性能向上のため、可視化模擬実験と二相流解析を実施して、高除染性の高い銀ゼオライト(AgX)を使用することを目的に、フィルターベントの作動メカニズムに立ち返って高性能化を推進した。 まず、可視化試験により、起動から安定状態までの内部挙動の観察しガイセリングや流体振動といった不安定挙動や、気液対向流制限(CCFL)などを確認し、流路分離により安定作動を見いだした。除染係数を高めるために気液二相流の界面積を大きくする必要があり、マイクロフラッシュにより気泡径を測定し、多孔管よりも、ディフレクター付きベンチュリノズルを開発した。 更に、ベントガス中のメチルヨウ素を99.99%以上吸着させ銀ゼオライトAgXに注目し、本研究では東北大学の多元研究所の放射性物質が取り扱える施設で、ヨウ素125でラベル化したヨウ化メチルを用いて種々の条件下におけるAgXへの吸着実験を行い、その吸着性能を確認した。 また、多段オリフィスを用いて飽和蒸気を過熱蒸気に変えることに成功し、AgXに乾き蒸気を供給して、最終的にベントガス中の放射性メチルヨウ素を99.99%以上吸着させることが可能であるという結果を得た。 本研究の成果は、国内の原子力発電所に適用され、有機ヨウ素に関して世界最高の高除染性能を達成した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)