2012 Fiscal Year Annual Research Report
張力によるアクチンの構造変化と、それに依存したミオシンの結合増加および局在制御
Project/Area Number |
24370069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
上田 太郎 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 上級主任研究員 (90356551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 永 北海道大学, 先端生命科学研究科, 准教授 (00292045)
野口 太郎 都城工業高等専門学校, 助教 (90615866)
祐村 恵彦 山口大学, 医学研究科, 教授 (70183986)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アクチン / ミオシン / 構造多型性 / メカノセンサー / 細胞運動 / 細胞極性 / MDシミュレーション / 蛍光プローブ |
Research Abstract |
本研究は、張力によるアクチンフィラメントの構造変化を解明し、さらにそうした構造変化によるミオシン結合量の増加ならびに細胞内局在変化するかを検証するために、大別して三つのサブテーマに分かれた実験を行い、最終的にそれらの結果を総合的に解釈してメカノセンサーとしてのアクチンフィラメントの機能とそれによるミオシン機能の制御システムの理解を目指す。それぞれのサブテーマの目標と昨年度の進捗は以下の通りである。 1.目標:in vitroでアクチンフィラメントに張力を負荷し、それによってミオシンモータードメインの結合量が増えることを実証するとともに、構造変化を引き起こすのに必要な力を見積もる。進捗:力を負荷するための伸縮性基板上でアクチンフィラメントを共焦点蛍光観察できる目処が立った。 2.目標:張力負荷時にアクチンフィラメントにどのような構造変化が起きるかを予測し、それを検出できるような蛍光プローブを開発して、in vitroおよびin vivoでプローブの蛍光変化を検出する。進捗:MDシミュレーションにより、力負荷により構造変化するアクチン内の残基を予想することができたので、それに基づいて、蛍光プローブアクチンの設計に着手した。また蛍光プローブアクチンを発現するための発現系の整備を行った。 3.目標:細胞内のアクチンフィラメントにどの程度の張力がかかっているかを見積もり、in vitroで構造変化を起こすのに必要と見積もられた力と比較する。進捗:細胞底面にかかる牽引力を測定するための微小ピラー列を作製し、培養のための条件検討を始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究概要で述べた三つのサブテーマのうち、1番と2番は順調に進捗している。とくに2番のサブテーマで、張力負荷により構造が変化すると予想されるアクチン内残基が特定されたことは大きな進歩である。これに対して3番のサブテーマはやや進捗が遅れており、何らかの対策が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
各サブテーマは、以下のように推進する。 1.ATP存在下でアクチンフィラメントに結合させたGFP-プローブS1を共焦点顕微鏡で可視化できるかどうかを検証し、可視化できた場合は予定通り張力負荷実験に進む。可視化できなかった場合は、研究計画にも記載したとおり、FRET系の開発を急ぐ。 2.当初予定通り、MDシミュレーションの結果に基づき蛍光プローブアクチンの作製を進め、上記張力負荷系で評価する。 3.現在は、シリコンエッチングにより微小ピラー列を作製しているが、この方法が良いかどうかについて早い段階で見極めをつけ、変更が必要と判断され場合は、PDMS法を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
シリコンエッチングにより微小ピラー列の作製が当初予定より遅れており、そのため、当該ピラー列を使った実験に要する経費を次年度において使用する予定である。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Cell-scale dynamic recycling arid cortical flow of the actin-myosin cytoskeleton for rapid cell migration2013
Author(s)
Yumura, S., Itoh, G., Kikuta, Y., Kikuchi, T., Kitanishi-Yumura, T. and Tsujioka, M.
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Journal Title
Biol. Open
Volume: 2
Pages: 200-209
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Irradiation-tolerant Lung Cancer Cells Acquire Invasive Ability Dependent on Dephosphorylation of the Myosin Regulatory Light Chain2013
Author(s)
Ishihara, S., Yasuda, M., Nishioka, T., Mizutani, T., Kawabata, K., Shirato, H. and Haga, H.
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Journal Title
FEBS Lett
Volume: 587
Pages: 732-736
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] G146V mutation at the hinge region of actin reveals a myosin class-specific requirement of actin conformations for motility.2012
Author(s)
Noguchi, T.Q.P., Komori, T., Umeki, N., Demizu, N., Ito, K., Iwane, A.H., Tokuraku, K., Yanagida, T., and Uyeda, T.Q.P.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 287
Pages: 24339-24345
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Rapid nucleotide exchange renders Asp-11 mutant actins resistant to depolymerizing activity of cofilin, leading to dominant toxicity in vivo.2012
Author(s)
Umeki, N., Nakajima, J., Noguchi, T.Q.P., Tokuraku, K., Nagasaki, A., Ito, K., Hirose, K. and Uyeda, T.Q.P.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 288
Pages: 1739-1748
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Talin couples the actomyosin cortex to the plasma membrane during rear retraction and cytokinesis.2012
Author(s)
Tsujioka, M., Yumura, S., Inouye, K., Patel, H., Ueda, M. and Yonemura, S.
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA.
Volume: 109
Pages: 12992-12997
DOI
Peer Reviewed
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