2015 Fiscal Year Annual Research Report
大規模ゲノム情報と自殖F2集団を利用したナシ育種の効率化と新規優良品種の育成
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24380022
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
板井 章浩 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (10252876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 基一朗 鳥取大学, 農学部, 教授 (00183343)
村山 秀樹 山形大学, 農学部, 教授 (40230015)
山本 俊哉 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, その他 (60355360)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マーカー育種 / 病害罹病性 / 果実形質 / QTL解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ニホンナシXセイヨウナシ自殖F2集団を材料にして、研究代表者および分担者が次世代シーケンサーにより取得したニホンナシおよびセイヨウナシのESTおよびゲノム配列、またリンゴゲノム情報および新たに公開されたセイヨウナシの大規模ゲノム情報を利用して、セイヨウナシで特に問題となっているブラウンスポット病の罹病性遺伝子座、そしてセイヨウナシ果実の有する単為結果性などの有用形質に関するマーカー開発を行い、今後の新品種開発に役立てることを目的として実験を行った。今年度は昨年度に引き続きは、 ‘おさ二十世紀’X‘マックスレッドバートレット’のF2集団約100個体を用いて、集団で適応可能なのSSRマーカーの数を増やして、これらを用いて、連鎖地図作成を行った。セイヨウナシBrown spot病罹病性の遺伝子座のQTL解析を行った。結果、セイヨウナシBrown spot病罹病性については、高度罹病性、中度罹病性、抵抗性が1:2:1に分離し、罹病性が単一の優性の遺伝子に支配されていることを改めて確認した。さらに罹病性遺伝子座の座乗位置を絞ることができた。また赤星病についてもQTL解析を行ったが、連鎖するSSRマーカーは得られなかった。また黒星病抵抗性および赤色果色集団育成の為に‘おさ二十世紀’X‘紅梨’のF1および自殖F2集団の育成を今年度も行った。またセイヨウナシの有する単為結果性をについて、これまでにRNA-seqシークエンス解析を引き続き行い、単為結果処理で増減する転写因子をコードする遺伝子を選抜したが、その中で発現が減少する転写因子ファミリーの遺伝子は落果処理区に強い発現を示し、単為結果による着果と強い関連が見られた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度研究代表者が異動したことに伴い、新しい研究体制の立ち上げに時間を要し、実験および解析が当初の予定より進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
新しい体制にて、マーカーを拡張するとともに集団の解析個体数も増やして解析を進めて行く。
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Causes of Carryover |
研究代表者の異動に伴い、予定していた計画が進まず執行できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定してたナシ連鎖地図の作製研究に残額を利用する。
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Research Products
(8 results)