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2013 Fiscal Year Annual Research Report

昆虫の細胞性免疫機構における包囲作用の解明

Research Project

Project/Area Number 24380032
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

田中 利治  名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30227152)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川北 一人  名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (90186065)
北島 健  名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (80192558)
水口 智江可  名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (90509134)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
KeywordsCotesia kariyai / Cotesia ruficrus / polydnavirus / Meteorus plucricornis / virus-like particle / 細胞接着阻害
Research Abstract

1. 寄生蜂の毒液は寄生初期に働き、その後をポリドナウイルス(PDV)またはウイルス用粒子(VLP)が、その働きを引き継ぐと考えられることから、毒液とPDVやVLPの遺伝子を鋳型にして同じプライマーでとれてくると予測した。まずはスライドグラスに毒液をコートすることで血球の接着がおこらないことをあきらかにし、現在クローニングを行っている。
2. さらに細胞接着にかかわる因子としてCalreticulinやCofilinがPDVやVLPの注入によりどのように変化するかをRT-PCRを使ってPDVやVLPの影響で抑制されていることを明らかにした。抗calretuculin抗体で血球の識別も行った。
3. さらにアワヨトウの顆粒細胞(Gr)とプラズマ細胞(PL)を分ける方法を検討し、かなりの確率で2種の血球を別々のスライドグラス上にとれることが可能となった。これを使って新奇血球(HSC)を分画するとプラズマ細胞の方に分画され、最初の予想とは異なった。PDVの注入後6時間くらいでHSCガなくなることから、どのようにPDVがこの血球の消失と関連するのかを明らかにしていく。
4. PDVに存在する脱リン酸化酵素(PTP)のクローニングを行い5種類のシークエンスを決定した。これを使ってGrとPLのどちらに多く発現しているのかを明らかにし、血球の接着性との関連性を明らかにする。
5. VLPのMp17は、細胞の接着および細胞が接着した場合それをはがす働きを持つが、その遺伝子がテラトサイトの中にも存在し、ハチの卵期間および幼虫期の異物認識血球の接着を阻害している可能性をPCRおよび抗体を作成し示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新奇血球をレーザーダイセクションでとり、RNA抽出を何回か試みたが殆どRNAが取れてこない。また新奇血球の投稿した論文が受理されずこちらも留まっている。まず論文が受理されなければ、次のこの細胞が寄生された場合に制御されているという論文が投稿できないが、次の論文等の準備を進めて最終年度での決着を付ける。

Strategy for Future Research Activity

1.新奇血球で発現しているフェノール酸化酵素活性化酵素のクローニングを終了し、抗体を作ることで新奇血球の性格付けを進める。
2.細胞の接着や細胞分裂を阻止しているのに大きな役目を果たすと思われる脱リン酸化酵素をクローニング、抗体作成などにより、寄生蜂の寄主制御機構を明らかにする。
3.カリヤコマユバチは日本に分布する寄生蜂で終齢まで寄生できる特別な機構を持つ寄生蜂である。C. ruficrusは、他の寄生蜂と同様に若齢にしか寄生できない。この違いを明らかにすることで、どのように包囲作用を阻害するのか、またHSCの性格付けもにも貢献する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

HSCの収集のために、レーザーダイセクションを使うことが当初の計画であったが、殆どRNAが回収できず、研究が遅れ気味となった。そこで検討を加えるためにSDS-PAGEの泳動結果から、特異的と思われるP200タンパクに着目し、抗体を作成した。
作成した抗体で処理しラベルした細胞をセルソータで集めて検討を加えることにする。そのために必要な薬品類などにこの金額を当てる。ソータの使用料およびラベルに必要な薬品類、その他回収した細胞からの微量RNAの抽出試薬など、本年度が最終であることから、慎重に研究を進める。寄生蜂のPDVやVLP内に存在する多くの寄主制御遺伝子が見つかってきているので、それのクローニングにも充てる

  • Research Products

    (4 results)

All 2014 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Inter- and intraspecific host discrimination in gregarious and solitary endoparasitoid wasps.2013

    • Author(s)
      Peter M. Magdaraog, T. Tanaka, J. A.
    • Journal Title

      BioControl

      Volume: 58 Pages: 745-754

    • DOI

      DOI 10.1007/s10526-013-9532-0

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] コクヌストモドキの免疫シグナル伝達経路の特性について2014

    • Author(s)
      三浦健、加藤大貴、小山裕明、水口智江可、田中利治、横井翔
    • Organizer
      第58回日本応用動物学会
    • Place of Presentation
      高知大学
    • Year and Date
      20140326-20140328
  • [Presentation] 異物のメラニン沈着を抑制するテラトサイトの働きについて2014

    • Author(s)
      澤友美、向冴子、森瑞紀、加藤良晃、立石剣、田中利治、中松豊
    • Organizer
      第58回日本応用動物学会
    • Place of Presentation
      高知大学
    • Year and Date
      20140326-20140328
  • [Presentation] コクヌストモドキのToll遺伝子群の逆遺伝学的機能解析2014

    • Author(s)
      加藤大貴、小山裕明、水口智江可、田中利治、横井翔、三浦健
    • Organizer
      第58回日本応用動物学会
    • Place of Presentation
      高知大学
    • Year and Date
      20140326-20140328

URL: 

Published: 2015-05-28  

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