2015 Fiscal Year Annual Research Report
植物におけるエネルギー代謝変換に基づく活性酸素回避機構の解明と応用
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24380039
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 洋子 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (50166831)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アルミニウム応答 / アルミニウム耐性 / インべルターゼ / エチレン合成関連遺伝子 / スクロース輸送体 / タバコ / タバコ培養細胞株 / ALMT1 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、タバコ培養細胞株を用い、アルミニウム(Al)による細胞死誘発機構やAl耐性機構について、特に糖代謝・エネルギー代謝に着目して解明することを目的としている。研究に用いたタバコ培養細胞株は、Al耐性度の異なる同質遺伝子系統の2株(品種Samsunより樹立されたSLと、SLを親株とし当研究室でAl耐性株として選抜し維持しているALT301)とBY-2である。 マイクロアレイ解析においてAl耐性株で発現上昇が示唆された遺伝子群についてReal-time RTPCR法で定量的に確認した結果、病原菌感染応答に関わるエチレン合成関連遺伝子ならびにPR遺伝子の発現や細胞壁に局在するインべルターゼ遺伝子の発現上昇が構成的にみられた。昨年度までの解析結果と合わせると、Al耐性細胞株では糖代謝・エネルギー代謝が酸化的リン酸化から発酵へ構成的にシフトし、さらにエチレン応答関連遺伝子ならびに抗酸化関連遺伝子の発現が構成的に亢進することで、Al耐性を獲得していることが強く示唆された。 一方、Al応答と糖代謝・エネルギー代謝との関連から、培地のスクロースを細胞内に取り込むスクロース輸送体遺伝子NtSUT1に着目し、SL株よりクローニングしたNtSUT1遺伝子をタバコ植物体に導入して得られた高発現(OX)系統のAl応答を野生系統と比較したところ、OX系統では細胞死の誘発と根伸長阻害が軽減されており、NtSUT1遺伝子はAl耐性に貢献することが分かった。 また、Alで活性化されるリンゴ酸輸送体をコードする遺伝子AlMT1はAl耐性遺伝子であり、シロイヌナズナとコムギのAlMT1遺伝子について、各々BY-2細胞株に導入し機能を比較したところ、同程度であること、両者のキメラ遺伝子の一つは親遺伝子よりAlや一部のランタノイドによって強く活性化され、キメラによる機能改善が示された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)