2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の増殖分化に関与するTRIM型ユビキチンリガーゼの網羅的解析
Project/Area Number |
24390065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
畠山 鎮次 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70294973)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ユビキチン / 細胞増殖 / 細胞分化 / 転写 / がん |
Research Abstract |
これまでの申請者らの研究により、癌化制御におけるTRIMファミリーユビキチンリガーゼ群の重要性が明らかとなった。特に細胞の増殖及び分化過程で重要な核内受容体(転写因子)の制御に、TRIMファミリーユビキチンリガーゼの関与していることが示唆された。実際、乳癌や前立腺癌などはホルモン依存性に増殖し、ある種のホルモンは核内受容体(転写因子)と相互作用することで多様な遺伝子発現を促すことが知られている。本申請においては、プロテオミクス的手法(質量分析計)により、核内受容体のユビキチン化に関与するTRIM型ユビキチンリガーゼを網羅的に解析することで、癌化の機序を解明し、癌の悪性度や早期診断等への応用に向けた検討(バイオマーカー検索)を行っている。実際に、転写因子(核内受容体)関連TRIMタンパク質を生化学的及び細胞生物学的手法により、いくつかのTRIMタンパク質において細胞増殖や分化に関する新たな機能が判明してきており、現在はその詳細な解析を進めている。また、組織学的解析もしくは組織病理学的解析の結果、ある種のTRIMタンパク質の発現を調べることにより、がんのバイオマーカー的指標として役立つことが明らかになってきた。以上より、TRIMタンパク質によるユビキチン化翻訳後修飾の基盤研究により、さまざまな核内受容体を含む転写因子の制御メカニズムの解明が進み、さらにはそれらが関係する多くの疾患の解明と応用(バイオマーカーの同定と創薬ターゲットの検出)に結びつけることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度において、初年度計画していた実験の遂行が概ねできており、来年度以降は計画通りにさらに研究を発展させる段階にあるから。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね計画通りに遂行されているので、現在のところ、変更や課題点はない。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Uchigashima, M. , Tanaka, S., Watanabe, M. , Sasaki, H. and Hatakeyama, s. : TRIM67 protein negatively regulates Ras activity through degradation of 80K-H and indices neuritogenesis.2012
Author(s)
Yaguchi, H., et al.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 287
Pages: 12050-12059
DOI
Peer Reviewed
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